話があちこち飛ぶ会議をどうまとめるか?

会議の席を、噛み合わない話で混乱させる人もいます。例えば「売上げを上げるには」というテーマで話をしていて、「どのエリアが弱いか抽出しよう」「営業の分析システムは……」というところまで話がきたら、突然「システムと言えば、在庫管理のシステムどうなった?」などと言い出す人です。

このタイプの好きなセリフは「~と言えば」。小さなキーワードに食いついて、そこから自分のしたい話に持っていってしまうのが得意技です。

ならば、こちらも同じ手で返しましょう。在庫管理システムの話の中で、「○○くんの報告によると……」というワードが出たら、「ああ○○くんと言えば、この前思わぬところで売上げアップに貢献してくれまして……」というように戻すのです。ただし、話し始めてすぐに行なうと角が立ちます。2~3分我慢して、良いキーワードが出るのを待ちましょう。

このように、噛み合わない人のタイプやレベルは様々ですが、いずれにも共通するのは、話題を自分の話にすり替えてしまうこと。それに負けず、本来の話を見失わないことが最重要。何を伝え、何に答えをもらいたいかを常に頭に置きつつ「対決」しましょう。

横山信弘(よこやま・のぶひろ)
〔株〕アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長
現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタント。ベストセラー『絶対達成』シリーズの著者。モンスター朝会「絶対達成社長の会」発起人。メルマガ「草創花伝」は3.7万人の企業経営者、マネジャーが購読する。『話を噛み合わせる技術』(フォレスト出版)など著書多数。≪取材・構成:林加愛、写真撮影:まるやゆういち≫(『THE21オンライン』2019年1月号より)

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