2017年度に利用者220万人を突破した「ふるさと納税」。注目度の高い税金対策ですが、一方で個人の住民税納税対象者のわずか4%にしか利用されていません(※)。ふるさと納税は、高額所得者のメリットが大きい制度。合わせて、サラリーマンの方は申告が簡易なので利用しやすい仕組みです。まだ利用したことがないという方はこれを機に利用を検討してみませんか。

※平成29年度の数値に基づく

ふるさと納税が人気を集める3大メリット

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(写真=PIXTA)

ふるさと納税とは、自分のふるさとや、応援したい自治体を選んで寄附できる制度です。2019年現在、ふるさと納税は利用者数も寄附金額も右肩上がりにあります。2017年度の寄附金受け入れ額は約3,653億円で前年比28.4%増、受け入れ件数は1,730万件で36.1%増と大幅な伸びを示しています。ふるさと納税がここまで支持を集めるメリットは、以下の3つです。

1. 寄附金控除が使える
メリットの筆頭は、「寄附金控除が使える」ことで、所得税の還付および住民税の減額が適用されます。

2. 特産品を受け取れる
寄附金控除以上に人気を呼んでいるのが、各自治体が用意した特産品を受け取れることです。下記にご紹介するラインアップを見ると、「こんなものが受け取れるの?」と驚くような返礼品が多数並んでいます。

3. 複数の自治体を指定できる
3つめのメリットは、自分のふるさとはもちろんですが、人によって思い入れのある自治体などにも寄附できます。ふるさと納税を行うことができる自治体の数には制限はありませんが、「ワンストップ特例制度」を使う場合、自治体数は5団体以内である場合に限られるので気をつけてください。

高額所得者にとってのふるさと納税とは?

ふるさと納税は、高額所得者に対しても配慮されている制度です。寄附金合計額から2,000円を差し引いた金額が所得税や住民税から還付・減額されます。収入ごとの寄附上限の目安は次の通りです。(単身者または共働きの場合)

・年間収入 800万円:12万9,000円
・年間収入1,000万円:17万6,000円
・年間収入1,500万円:38万9,000円
・年間収入2,000万円:56万4,000円
・年間収入2,500万円:84万9,000円
※2019年2月現在の収入別の上限金額です。

また、単身者と共働き夫婦が優遇されているのもふるさと納税の特徴です。たとえば、年間収入が1,000万円、夫婦と子ども1人(高校生)の世帯における控除上限目安額が15万7,000円に対し、単身者・共働きの場合は17万6,000円と1万9,000円高くなっています。

高額寄附金の返礼品の一例

気になるのが高額な寄附金に対して、どのような返礼品を受け取れるのかという点です。当然のことながら、寄附金額が大きければ充実した返礼品がもらえます。総務省からの「返礼品額の比率を寄付額の3割以内に」「地場産品以外を返礼品としないように」という通達で、豪華すぎる返礼品は少なくなりましたが、それでも中身は濃いものになっており、企画力のある返礼品もあります。では、寄附金額別に返礼品のラインアップの一例を見てみましょう。
※2019年2月時点の内容です。

寄附金額14万5,000円

温泉宿泊+さくらんぼ狩り入園券(1泊2食3名1部屋)、宇和島産あこや真珠パールネックレス、健康米10㎏×12カ月分、宿泊ゴルフペアプレー券など。

寄附金額50万円

南マグロ丸ごと1本分(半年間毎月送付)、電動車イス、カシミヤ商品オーダー券など。

寄附金額100万円超

・琉球古民家満喫プラン2泊3日(寄付金額110万円)
・コントラバス(寄付金額132万8,000円)
・最高級大石紬1反(寄付金額112万4,000円)
・平山郁夫絵画セリグラフ(寄付金額200万円)
・高級機械式腕時計(寄付金額200万円)など

特徴のある返礼品を紹介しましたが、どれも魅力ある品ばかりです。このほかにも寄附金額別に多彩な返礼品がラインアップされているので、選ぶ楽しさもあります。

サラリーマンは「ワンストップ特例制度」で申告の手間が少ないメリットも

ふるさと納税は、控除を受けるために確定申告を行う必要がありましたが、2015年から給与所得者を対象にして、確定申告を行わずに寄附金控除を受けられる「ワンストップ特例」という制度が設立されました。手続きが簡素化され、申請に労力がかからず、より気軽に利用できるようになりました。

ただし、ワンストップ特例制度を利用する場合は、ふるさと納税先の自治体数は5団体以内までなので注意が必要です。上記で紹介した返礼品のラインアップを見てもお得感が高いのは明らかですね。高所得者ほど使った方が良い制度でしょう。(提供:Wealth Lounge

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