【目次】
①フレアスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/14更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【3/12更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社フレアス
- コード
- 7062
- 市場
- マザーズ
- 業種
- サービス業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 澤登 拓 /1969年生
- 本店所在地
- 山梨県中巨摩郡昭和町西条1514番地
(最寄りの連絡所:東京都渋谷区初台二丁目5番8号) - 設立年
- 2002年
- 従業員数
- 631人 (2019/01/31現在)(平均41歳、年収354.2万円)
- 事業内容
- あん摩マッサージ指圧師によるマッサージサービスの提供および訪問看護サービスの提供
- URL
- https://fureasu.jp/
- 株主数
- 15人 (目論見書より)
- 資本金
- 10,000,000円 (2019/02/22現在)
- 上場時発行済み株数
- 2,250,000株(別に潜在株式132,000株)
- 公開株数
- 602,600株(公募250,000株、売り出し274,000株、オーバーアロットメント78,600株)
- 調達資金使途
- 新規出店関連、新規採用関連人件費、借入金の返済
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2019/03/08→1,650~1,850円に決定
- ブックビルディング期間:2019/03/11 - 03/15
- 公開価格決定:2019/03/18→1,850円に決定
- 申込期間:2019/03/19 - 03/26
- 払込期日:2019/03/27
- 上場日:2019/03/28→初値4,045円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:いちよし証券
- 引受証券:エース証券
- 引受証券:水戸証券
- 引受証券:極東証券
- 大株主
- 澤登 拓 1,086,600株 50.97%
- (株)優美 800,000株 37.52%
- 中野 剛 60,000株 2.81%
- 澤登 耕 30,000株 1.41%
- (株)山梨中央銀行 20,000株 0.94%
- 飯野 由利 20,000株 0.94%
- 川上 詠昌 20,000株 0.94%
- 奈良 香澄 16,000株 0.75%
- 石川 武郎 11,000株 0.52%
- 上杉 北斗 8,000株 0.38%
- 佐藤 真悟 8,000株 0.38%
- 業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
- 2017/03 単独実績 2,900 163 194 177
- 2018/03 単独実績 3,284 164 193 109
- 2018/12 単独3Q累計実績 2,826 243 280 182
- ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後180日目の平成31年9月23日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 29億7850万0000円(1,610,000株×1,850円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 132,000株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
-
フレアス<7062>は在宅医療をサポートする企業として、マッサージ事業を展開している。いわゆるリラクゼーションを目的としてマッサージサービスを提供する企業とは異なり、療養生活を余儀なくされる高齢者等に対して、主治医の同意書に基づき保険適用マッサージサービスを提供している。
■同社の提供するマッサージサービスについて
同社はマッサージ事業を展開しているが、主として医療保険制度の適応対象となる保険適用マッサージサービスを提供している。
保険適用マッサージサービスは、「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」の定めに基づいている。また厚生労働大臣の行うあん摩マッサージ指圧師国家試験に合格し、免許を与えられたあん摩マッサージ指圧師等により提供されるあん摩、マッサージまたは指圧であり、医療行為とは異なる医業類似行為に該当する。
同社の提供する保険適用マッサージは、いわゆるリラクゼーションを目的とするマッサージサービスとは異なる。寝たきり等の理由により歩行困難なため、通院ができず自宅や介護施設において療養生活を余儀なくされている、高齢者等の利用者に対してサービスを提供するものである。
同社は各事業所から利用者の自宅等を訪問して、マッサージサービスを提供する。また疼痛(とうつう)緩和、麻痺した筋肉改善、関節可動域の拡大等の利用者ニーズを踏まえ、利用者の主治医の同意に基づきマッサージサービスを提供している。
保険適用マッサージサービス業務の具体的な流れは下記となる。
本保険適用マッサージサービスが売上高の90%以上を占める状態であり、2018年3月期は96.2%となっている。
同社は2018年12月末時点で全国に87カ所の事業所を有し(FCの9事業所を含むと96カ所)、全国的な事業展開を行っており、年間利用者数は2018年3月期8,617人である。
■保険適応外マッサージサービスについて
同社は保険適用外マッサージサービスも提供している、星野リゾートと業務受託契約を締結しており、星野リゾートグループが運営する宿泊施設「界」において、リラクゼーションを目的とした保険適用外マッサージサービスを提供中である。
また同様に、保険適用外サービスとしてSPAサービスも提供している。SPAサービスは筋肉ではなく皮膚を対象として、心身の緊張を弛緩させることを目的としたオイルトリートメントサービスである。SPAサービスは、星野リゾートグループが運営する宿泊施設「リゾナーレ八ヶ岳」において提供されている。
保険適用外マッサージサービスは同社全体の売上の約3%程度であるが、2019年3月期Q3時点では5.5%にまで拡大している。
■業績推移
2016年3月期 売上高27億円、経常利益0.9億円、当期純利益0.5億円
2017年3月期 売上高29億円、経常利益1.9億円、当期純利益1.8億円
2018年3月期 売上高33億円、経常利益1.9億円、当期純利益1.1億円
2019年3月期(予想) 売上高37億円、経常利益2.7億円、当期純利益1.9億円
着実に増収を重ねているが、2017年3月期→2018年3月期の経常利益は横ばいであり、当期純利益は減益である。2019年3月期は再び増益の予想となっている。
2019年3月期Q3時点で、売上高28億円、経常利益2.8億円であり既に通期予想の経常利益額を達成した状態である。ただしIPOに伴う諸経費の計上等を予定しており、2019年3月期は予想数字での着地が見込まれている。
■財務状況
2018年3月期末時点で、資産合計20億円に対して純資産合計7.1億円であり、自己資本比率は36%となっている。
借入金9.8億円に対し、現預金9.2億円を保有している。貸借対照表上の借方において、最大の科目は現預金の9.2億円、次いで売掛金8.8億円であり、財務的には特段の懸念事項は見当たらない。
■資金使途
IPOにより4.6億円の資金調達を行う計画である。調達資金については下記の使途を予定している。
・新規出店関連資金 0.3億円
・新規採用関連人件費 4.2億円
事業規模拡大に向けたハード及び人材への投資資金として、調達資金は投じられる計画である。
■株主状況
筆頭株主は澤登社長であり株主シェアの51%を保有している。また第2位株主(株主シェア38%)の株式会社優美は澤登社長の資産管理会社である。よって澤登社長の関係先で株主シェア約9割を保有しており、安定的な株主構成となっている。
個人中心の株主構成であるが、第5位株主として山梨中央銀行(同0.9%)が銀行株主として存在している。
■今後の注目ポイント