トークだけでなく、「一球入魂」のように一本の電話に感情移入する
次にいよいよキーパーソンからアポイントを得るためのアプローチトークになるが、ここはトークの訴求力が重要なのはもちろんだが、同じくらい声の大きさ、スピード、間合い、抑揚に注意しないとアポは取れない。
更に言えば、感情移入というか、最後は営業トークに「お会いして御社のお役に立ちたい」という気持ちを込めることがカギだという奥義も伝えておきたい。
前記の図に「/」とか「(間)」といった符号をつけておいたが、これらは話すスピードや間合いの意識を喚起させるために、息継ぎや「間」を置くタイミングの合図になる。
100回、200回と営業トークを実際に口に出して練習する中で、最もフィット感のある位置に定めていって欲しい。
「読み上げ」はNG。キーワードを抽出しておこう
そして、最後は本番でのスクリプトの使い方について触れておきたい。
トークスクリプトというのは、あくまで練習用なので、本番ではそれを読んではいけない。
なぜなら、何かを読んでいる口調は相手に伝わるので、素人っぽく感じられてしまうため、アポイントの獲得率が低迷するからだ。
慣れてきたら、本番で緊張した時の備忘録として、トークスクリプトではなくそこから抽出したポイントとなる「キーワード」を大きなサイズフォントで順番に箇条書きしておくといい。アドリブで詰まった時にそのキーワードリストをヒントとして使うほうが、明らかにアポ獲得率は高くなる。
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(出典:「営業サプリ」https://www.eigyousapuri.jp/)
大塚 寿(おおつか・ひさし)エマメイコーポレーション代表取締役
1962年、群馬県生まれ。1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、『オーラの営業』(Nanaブックス)、『仕事をつくる全技術』(大和書房)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など多数。共著に『法人営業バイブル』(PHP研究所)など。(『THE21オンライン』2019年01月25日 公開)
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