お金持ちになるには、まずはビジネスを成功させることが必要。そのためには、もちろん実務も大事だが、ビジネス以外の部分で実行する「ちょっとした工夫」が功を奏することもあるようだ。本田先生の実体験を踏まえて、成功するために知っておきたいプラスアルファの工夫や目標設定のポイント、今後さらに起こるビジネスシーンの変化に向けての心構えを聞いた。(取材・押田裕太 ZUU online編集部)
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ビジネスを成功させる「プラスアルファの魔法」
──前回、ビジネスの成功にはちょっとした工夫が大事だというお話がありました。本田さんがこれまでご経験されてきたなかで、意識されてきた事例についてもう少し詳しく教えてください。
常にプラスアルファで何かできるかどうかですよね。学生のときに通訳や翻訳の仕事をしていました。そして仕事が終わったら必ず、「すばらしいチャンスをありがとうございました。お送りした翻訳は大丈夫でしたか?」とお礼状を書いていました。それに加えて、私が通訳をやるために勉強した参考資料のコピー取っておいて、それを同封して送るということを実践していました。
私としては仕事を仕上げるために資料が必要だったのでそれらを集めましたが、終わったらあとは一生使わない可能性があります。それを処分するのと同じような形で、クライアントに送っても何も損することはありません。さらに学生でお礼状を書いてくる人がそもそも少なくて、通訳が終わったあとにその人たちにとって価値のある資料まで送ってくるということで、「もっと彼にお願いしようよ」となり、仕事を頂くことができました。
同じような形で、コンサルティングをやるときも、必ず相手が喜びそうな情報を送ったり、相手が喜びそうな人を紹介してあげたりといった付加サービス意識していました。仕事を遂行するのは当然のことです。でも仕事の周辺に、そこまで手間がかからないで、相手に喜ばれることが必ずあります。それを実行することで結果が違ってきます。
──それほど手間がかからないのに効果が高いというのは最高ですね。
「成功哲学の祖」と呼ばれるナポレオン・ヒル博士も言っていますが、この「プラスアルファの魔法」は、その人の本来の仕事の出来映えよりも高い評価を受けることができます。でもこれをやる人はほとんどいません。場合によっては110パーセントくらいの仕事をする優秀な人もいますが、そういう付加価値を付けて仕事ができる人はほとんどいません。その多くは時間もお金もほとんどかからないものです。私は「この情報いいな」と思ったら、ササっとその人にファックスやメールを送っています。「この人に会ってみたら?」と、人を繋げることもあります。
ちょっとした一工夫、たった2~3分でできるようなことです。私はどちらかというと、そういうことを大事にしています。
世界の一流の人たちと付き合うと、「これ見たら?」「この人を紹介するよ」「2人は会ったほうがいいよ」という2文〜3文のメールが届くわけです。世界で累計3億部を突破している「こころのチキンスープ」の著者のジャック・キャンフィールドさんから、1行だけ、たった4文字だけのメールが来ます。こういうのが一流の人です。
仕事を普通にやるのは当たり前のことです。その仕事をするのはもちろんですが、プラスアルファで何かできる人がやっぱり上にあがるんだなという気はします。
──仕事ではないからまぁいいかと思ってしまうようなことこそ、大事なんですね。
そうだと思います。仕事ができるのは当然として、そこからあと2パーセントの付加価値を加えられるか、この2パーセントの手間ができるかどうかが、将来10倍くらい収入が違ってくるのではないでしょうか。
──それを続けていると、信頼がどんどんたまって、自分に返ってくると。
はい、そう思います。
目標設定はワクワクがポイント
──著書にもある「お金持ちが実践するよい目標設定」についてですが、そのポイントについて教えてください。