最近、財布を持たない人が増えているといいます。財布を持つとしても、長財布ではなくスマートに折り畳める薄い財布や、ミニ財布を選択。なんと世界中から愛されるラグジュアリーブランドもそのトレンドを踏襲。なぜミニ財布がトレンドになっているのでしょうか。この背景にはフィンテックによる世の中の時代背景の変化があるといえます。

ミニ財布の火付け役はドイツの老舗ベッカー社

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(写真=J.Score Style編集部)

昨今のミニ財布の火付け役はドイツの革工房のベッカー社だと言われています。ベッカー社は製造をすべて自社で一貫して行っており、その歴史は60年にも渡ります。祖父、父、孫と事業承継が行われ、自社製品が伝承されており、世界中の人から愛されているのです。

特に、カールフロイデンベルグ社の高級皮革で作ったボックスカーフは貴重です。ミニ財布以外にもマネークリップも準備されているので、趣向にあったものを選ぶことができます。

また、ラグジュアリーブランドのヴァレンシアガも忘れてはいけません。世界中の人から愛されるヴァレンシアガの財布は洗練された大人のデザイン。見た目同社が発表したミニサイズは、6枚のカードを収納することができます。コンパクトなのに収納上手というスグレモノです。

シンプルかつエレガントなラグジュアリーブランドのミニ財布は、サンローランやロエベなどからも発売されています。いずれも高級感はあるものの、スッキリした装いが特徴です。

ミニ財布の背景にはフィンテックが?

ミニ財布がトレンドになっている背景のひとつにはフィンテックによるキャッシュレスの推進があると考えられます。それは、モバイルユーザーが増えたことに加え、フィンテック企業がローンチしたアプリによってあらゆることが出来るようになったことが理由でしょう。

モバイル決済に資産運用、情報収集からチャットを使った相談まで、いつでも手軽にお金に関われます。預金残高が分からなければ、アプリや家計簿アプリで確認すればすぐに把握できるので、現金がなくても使いすぎる事はありません。

また、モバイル決済ができるようになったことで、現金やクレジットカード類を持ち歩く必要がなくなりました。紛失・盗難リスクを防ぐために、家で現金やカード類をおいておけば安心です。

そのため、万一の時用に現金とカードを少し持てばよいので、わざわざ長財布や折りたたみ財布を持つ必要がなくなってきたのです。世の中のニーズに合わせてラグジュアリーブランドが販売したミニ財布が世界中のセレブやマネジメント層、おしゃれに敏感な層にウケたと考えられます。

ミニ財布は「ミニマリズム」のトレンドも受け継ぐ

さらに、モノに対する概念が「所有」から「利用・共有」に変わりつつあります。必要なものを最低限持つというミニマリズムの意識から、小さなバッグに必要なものをすべて収納できるという人が増えているのです。

モバイルがあれば何でも出来る時代です。迷ってもモバイルで地図を開けば目的地まで最短ルートを教えてくれますし、自分のスケジュール管理や健康管理もできます。いろいろなツールをバラバラに持たずにモバイルでまとめられるようになったことで、持つことに対する考え方が変わってきました。

ミニ財布は今後どうなる?

このように、フィンテックの浸透と時代背景が重なり、「ミニ財布」がトレンドになったと言えるでしょう。物を持たずに外出する流れは主流になると考えられます。

そのため、ラグジュアリーブランドがミニ財布を発売し、今後はバッグを持たずにミニ財布とモバイルだけで外に外出できるよう、ファスナー付きのポケットのある洋服が増えていく可能性もあるでしょう。すでに、スポーツブランドを中心に機能性とデザイン性を重視したものが誕生しています。

フィンテックによるキャッシュレスの推進はファッションのトレンドも変えていく可能性を秘めています。(提供:J.Score Style

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