2019年6月13日10時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日12日(水)の米ドル/円は下値が堅かった。日本や中国の株価が弱含む中、108.20円台まで下落したが、その後の欧米市場では108円台半ばへと持ち直した。なお、昨日12日(水)に発表された米5月消費者物価指数は前年比の伸びが減速した。インフレ鈍化を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による7月利下げの確率は、前日11日(火)の78.7%から86.3%に上昇(CMEのFEDウォッチ)している。それでも米ドル/円が下げ渋ったのは、欧州通貨安によるドル高の影響だろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

昨日12日(水)はトランプ米大統領が、独・露のガスパイプライン建設計画をけん制したためユーロ安・ドル高に振れた他、英議会が合意なき離脱の阻止を盛り込んだ動議を否決した事でポンド安・ドル高が進行した。ドルは、利下げ観測が強まる中で「逆行高」を演じた格好だ。高金利通貨であるドルの優位性は、1~2回程度の「予防的利下げ」では大きく揺らぐ事はないのかもしれない。本日13日(木)の米ドル/円は、突発的な材料がなければ、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を見据えて動きが鈍ると見られ、108円台での値固めの動きが続きそうだ。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。