生ビールの美味しい季節である。ビールのお供といえば「焼き鳥」を連想する人もいることだろう。ちなみに、焼き鳥といえば株式市場でも居酒屋を展開する鳥貴族 <3193> が熱い展開となっている。鳥貴族の株価は7月2日に2303円と年初来高値を記録、3月11日の安値1478円からの上昇率は50%を超えている。
株式市場では時々理屈では説明出来ないような展開が見られることがある。たとえば鳥貴族の株価は2017年10月に均一料金を18円値上げしたことをきっかけに急落、2019年3月の安値までの下落率は約60%に達した。鳥貴族の既存店売上高は低迷しており、2019年7月期には赤字に転落する見通しである。ところが、この赤字見通しをきっかけに鳥貴族株は上昇傾向を強め、前述の7月2日には2303円と年初来高値を更新しているのだ。
たった18円の値上げで株価が急落するかと思えば、赤字見通しで上昇する鳥貴族。今回はそんな「鳥貴族の謎」を取り上げたい。