2019年8月30日10時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日29日(木)の米国株は続伸。トランプ米大統領が先週発表した対中関税の税率引き上げに対して、中国側が直ちに報復措置を取る考えはないと示唆したこと、加えてトランプ米大統領が、米国と中国が貿易について29日(木・NY時間)に話し合う予定だと述べた事が相場を押し上げた展開。米国債は下落し、10年債利回り1.50%に反発(+1.9bps)。ドルは主要通貨に対して上昇。NYダウは326.15ドル(1.3%)高の2万6362.25ドルでクローズ。ただ投資家心理のもろさは変わっておらず、トランプ米大統領が最近表明した貿易問題の方針がどのような展開となるのかを見極めたいとのムードは根強く残っているといった相場環境だ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

先週末の米中貿易戦争の加熱から、リスクオフマーケットとなり、米ドル/円はフラッシュ・クラッシュの安値を抜け、一時104.46円付近まで急落。その後米中関係の持ち直しをきっかけに調整に入っているが、このところの相場はトランプ米大統領のツイート一本でセンチメントが豹変するため、そうしたリスクを嫌う米国株の上値は限定的。米ドル/円は110.00円、109.00円と徐々に上値が重くなっており、108.00円も遠くなっている。短期のターゲットであった104円台は今週到達。中期のターゲットである101円台への下落に備え、米ドル/円の戻り売り継続で臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。