【目次】
①レオクランIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【9/25更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【9/24更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社レオクラン
- コード
- 7681
- 市場
- 東証2部
- 業種
- 卸売業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 杉田 昭吾 /1953年生
- 本店所在地
- 大阪府摂津市千里丘二丁目4番26号
- 設立年
- 2001年
- 従業員数
- 107人 (2019/07/31現在)(平均35.5歳、年収759.6万円)、連結156人
- 事業内容
- 医療機関向けに医療機器および医療設備を販売するメディカルトータルソリューション事業、医療用画像の遠隔診断を行う遠隔画像診断サービス事業、介護福祉施設向けに給食サービスを提供する給食事業
- URL
- http://www.leoclan.co.jp/
- 株主数
- 80人 (目論見書より)
- 資本金
- 331,507,000円 (2019/08/29現在)
- 上場時発行済み株数
- 1,945,000株(別に潜在株式35,600株)
- 公開株数
- 486,400株(公募163,000株、売り出し260,000株、オーバーアロットメント63,400株)
- 調達資金使途
- システム投資、採用費、借入金の返済、社債の償還資金
- 連結会社
- 5社
- スケジュール
- 仮条件決定:2019/09/12→2,480~2,700円に決定
- ブックビルディング期間:2019/09/13 - 09/20
- 公開価格決定:2019/09/24→2,700円に決定
- 申込期間:2019/09/25 - 09/30
- 払込期日:2019/10/01
- 上場日:2019/10/02→初値2,920円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:大和証券
- 引受証券:野村證券
- 引受証券:エース証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 大株主
- 杉田昭吾 800,000株 44.01%
- (株)A&M 244,000株 13.42%
- 従業員持ち株会 79,600株 4.38%
- 大阪中小企業投資育成(株) 66,000株 3.63%
- 八上重明 28,000株 1.54%
- 吉川謹司 25,000株 1.38%
- (医)藤井会 24,000株 1.32%
- ファスキアホールディングス(株) 24,000株 1.32%
- (株)東洋美装 24,000株 1.32%
- (株)ユニティ建築企画 24,000株 1.32%
- セントラルメディカル(株) 24,000株 1.32%
- (株)ウイン・インターナショナル 24,000株 1.32%
- 和田公良 24,000株 1.32%
- 古川國久 24,000株 1.32%
- 上古殿吉郎 24,000株 1.32%
- 矢木礼子 24,000株 1.32%
- 業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
- 2017/9 連結実績 19,060 6 28 242
- 2018/9 連結実績 25,715 645 652 357
- 2019/9 連結見込 35,273 1,103 1,099 658
- ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後180日目の2020年3月29日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 13億1328万円(486,400株×2,700円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 35,600株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- レオクラン<7681>は、新築や移転などを行う医療機関や福祉施設等に対し、総合的なコンサルティングを行い、医療機器・医療設備・医療システムを販売する事業(メディカルトータルソリューション事業)を中心に事業展開する企業である。
■ 事業内容
同社は下記の3事業から構成されている。
・ メディカルトータルソリューション事業
・ 遠隔画像診断サービス事業
・ 給食事業
上記のうち、メディカルトータルソリューションが売上高の大半を占める主力事業である。
● メディカルトータルソリューション事業について
メディカルトータルソリューション事業は、医療機関や福祉施設等に対して、医療機器の選定等のコンサルティングをベースに、医療機器・医療設備及び医療情報システムの受注販売、付帯する保守・メンテナンスサービスを行う。
病院などの新築・移転、再編・統合におけるコンサルティング及び、医療機器等の販売を中心とした「狩猟型」商社を同社は標榜し、下記サービスを提供中である。
・ コンサルティング業務
・ 企画・設計支援業務
・ IT・ネットワーク構築支援業務
・ 医療機器の調達・販売業務
・ 予防医療部門(病院機能とは独立した健診施設の新規開設等のワンストップサポート)
・ 保守・メンテナンス部門、サプライ部門
具体的には、医療機関などの新築、増改築、移転等のプロジェクトに対し、医療機器・医療設備・医療情報システム等の選定・運営について、技術支援やプロジェクトの予算管理やスケジュール管理をワンストップで提供している。
● 遠隔画像診断サービス
連結子会社である京都プロメド株式会社によりサービスを提供中。依頼元の医療機関で撮影されたCTやMRIなどの画像を、放射線診断専門医が遠隔で診断する。
同社では常時5~6人の専門医が常駐する読影センターを有し、緊急の画像診断にも対応できる体制を構築している。
● 給食事業
連結子会社である株式会社ゲイトにて「クックレオ」ブランドで、介護・福祉施設等への給食サービスを提供中。
大阪府大東市のセントラルキッチンで料理を一括集中生産し、チルド状態とした料理を現地厨房と連携して食事を提供する「おかず販売」と、施設から委託を受けて委託元の厨房に職員を配置し、日々の食事を提供する「業務受託サービス」を手掛けている。
■ 部門別損益
各事業の部門別損益は下記となっている。
2018年9月期 売上高257億円、営業利益6.5億円
・ メディカルソリューション事業 売上高248億円、営業利益5.5億円
・ 遠隔画像診断サービス事業 売上高5.5億円、営業利益0.7億円
・ 給食事業 売上高3.9億円、営業利益0.2億円
メディカルソリューション事業が主力事業であり、売上高の大半を占めている。しかし売上規模は小さいながら、遠隔画像診断サービス事業は利益率の高い事業を展開中である。
■ 業績推移
2016年9月期 売上高205億円、経常利益6.0億円、当期純利益3.9億円
2017年9月期 売上高191億円、経常利益0.3億円、当期純利益2.4億円
2018年9月期 売上高257億円、経常利益6.5億円、当期純利益3.6億円
2019年9月期(予想) 売上高353億円、経常利益11億円、当期純利益6.6億円
2020年9月期(予想) 売上高260億円、経常利益6.6億円、当期純利益4.5億円
※2017年9月期より連結決算
2017年9月期を除き、売上高200億円超・経常利益6億円超の業績を維持している。
2019年9月期は大幅な増収増益を予想している。Q3の段階で売上高282億円、経常利益12億円であり、通期予想達成に向けた進捗は順調である。
ただし2020年9月期はメディカルトータルソリューション事業において、売上規模の大きい一括販売案件が少ない事業年度となることから、減収減益が予想されている。
■ 財務状況
2018年9月期末時点の資産総額129億円に対して、純資産合計37億円であり、自己資本比率29%である。
借入金合計5.7億円に対し、現預金37億円を保有しており、財務内容に特段の懸念事項はない。
尚、貸借対照表の借方の受取手形及び売掛金78億円に対し、買掛金72億円となっている。
■ 資金使途
IPOにより3.8億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・ 医療画像システムの更新にかかるシステム投資資金 0.5億円
・ 販売管理システムの更新にかかるシステム投資資金 0.2億円
・ 営業強化のための採用費 0.8億円
・ 借入金の返済資金 1.9億円
・ 社債の償還資金 0.4億円
調達資金の半数は借入金の返済及び社債の償還資金に充てられ、財務基盤強化に充当される。
■ 株主状況
杉田社長が筆頭株主であり株主シェア44%を有している。また第2位株主であるA&M(株主シェア13%)は杉田社長の配偶者など資産管理会社のため、実質的な杉田社長の株主シェアは57%である。
また個人及び取引先中心の株主構成である中、第4位株主として大阪中小企業投資育成(同3.6%)が株主参入している。尚、大阪中小企業投資育成は180日間のロックアップ契約を締結済み。
■ まとめ