20〜30代男女を対象にしたアンケートで浮き彫りになった“若い世代の収納”へのこだわり。これを理解しておくかどうかで、不動産投資の空室リスクへの備えが変わってきそうです。とくに都心にワンルームマンションの所有を考えている方は必見の内容です。
20〜30代の東京の若い世代は収納へのこだわりが強い?
今回、参考にするのは “東京23区でひとり暮らし経験のある”20〜30代の男女(819人)を対象に行ったアンケート調査です。この調査の「こだわって選ぶ設備は?」という設問で回答数の多かったベスト3は次の通りです。
- 1位:風呂トイレ別:30.4 %
- 2位:収納:24.3 %
- 3位:セキュリティ:16.9
出所:日本ワークス「理想の物件に関するアンケート調査」
入居者に支持される設備としては、Wi-Fiや宅配ボックスなどが取り上げられることが多いですが、「20〜30代」「東京23区」でカテゴライズされた層では、収納やセキュリティを重視しています。
東京の20〜30代が収納を重視する理由は、都心の若者はワンルームマンションに住むことが多く、とくに駅近物件は部屋が狭くなりがちで、収納スペースが足りなくなる傾向があるからでしょう。
都心のワンルームを所有するなら収納力もチェック
理想の物件アンケートで面白いのは、自分で借りる部屋の収納だけでなく、気になる異性の部屋でも収納が重視されていることです。
「異性の部屋でときめいたポイントを教えてください」という設問に対しては、半数近くの方が「整理整頓されている」ことを挙げています。それほどまでに20〜30代の若者は、収納・整理というテーマに強い関心を持っているということです。
- 「きちんと」整理整頓されている 46.1%
- 水回りがキレイ 19.3%
- キッチンが広い 16.7%
このアンケート結果は、借り手の若者のみならず、不動産投資家にとっても参考になります。若い世代がメインターゲットの都心のワンルームマンションを所有する場合、収納力のある物件を選ぶと若者から支持されやすく、ひいては、空室リスクを抑えやすい物件になるといえるからです。
また、すでにワンルームを所有している方は、空室発生時に収納力を充実させるリフォームを行うことで物件の魅力を高めるのも手です。
ただし、「とりあえず収納があればいい」という発想はNGです。せっかく収納があっても、安っぽい棚や部屋とミスマッチな収納では、内見時に引かれてしまう可能性があるためです。
また、いくら収納が重要といっても、スペースの限られたワンルームマンションでは限界もあります。それだけに“ちょっとした配慮”が差別化につながります。
その点、壁面クローゼットは入居者に好まれる収納です。ただ、クローゼットといってもさまざまなタイプやサイズがあります。基本は万人に好まれるシンプルなデザインですが、たとえば若い女性向けの物件なら北欧テイストのクローゼットを採用するといった発想もありかもしれません。
クローゼットの設置が難しい場合は、備え付けのオープン棚を設置して“飾る収納ができる部屋”として提案するのも一案です。
また、天井に近い高いスペースの活用も、ワンルームマンションで収納力を確保するのに欠かせない視点です。具体的には、オープンの棚や吊り下げ型の戸棚をレイアウトすると、スペースを最小限に利用できます。
住居スペースと収納のバランスも忘れずに
不動産投資で収納設備について考える際、注意したいのは、収納力を高めるために住居スペースが狭くなりすぎては意味がないことです。入居者目線でバランスを考えたプランニングをすることが借り手にとっても好まれるため、ひいては有効な空室対策になると言えるでしょう。(提供:Incomepress )
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