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【目次】
①スペースマーケットIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/10更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【12/4更新】 ※有料会員限定

会社名
株式会社スペースマーケット
コード
4487
市場
マザーズ
業種
情報・通信業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役社長 重松大輔 /1976年生
会社住所
東京都新宿区西新宿6-15-1
設立年
2014年
社員数
52人(2019年10月31日現在)
事業内容
遊休不動産等のスペースの貸し借りのプラットフォームである「スペ ースマーケット」の運営等
URL
https://spacemarket.co.jp
資本金
100,000,000円 (2019年11月15日現在)
上場時発行済み株数
11,213,800株
公開株数
1,794,700株
連結会社
なし
スケジュール
仮条件決定:2019/12/04→520~590円に決定
ブックビルディング期間:2019/12/05 - 12/11
公開価格決定:2019/12/12→590円に決定
申込期間:2019/12/13 - 12/18
上場日:2019/12/20→初値1,306円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:大和証券
引受証券:みずほ証券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
引受証券:松井証券 (松井証券の詳細記事はこちら)
引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
引受証券:いちよし証券
引受証券:エース証券
引受証券:岩井コスモ証券
大株主
重松大輔 34.84%
(株)ダブルパインズ 12.79%
オプトベンチャーズ1号投資事業有限責任組合 10.64%
CA Startups Internet Fund2号投資事業有限責任組合 6.57%
鈴木真一郎 6.42%
壺内靖二郎 6.27%
(株)マイナビ 2.86%
オリックス(株) 2.18%
みずほ成長支援投資事業有限責任組合 1.75%
東京建物(株) XTech1号投資事業有限責任組合 ドコモ・イノベーションファンド2号投資事業有限責任組合 1.46%
業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産
2016/12 単体実績 
224,948 -159,672 -160,011 235,566
2017/12 単体実績 
392,638 -148,188 -148,598 83,156
2018/12 単体実績 
578,247 -271,923 -274,213 551,835
2019/09 第3四半期単体実績 
550,995 5,204 3,485 555,320
ロックアップ情報
指定された株主は上場後90日目の2020年3月18日までまたは上場後180日目の2020年6月16日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
10億5887万3000円(1,794,700株×590円)
潜在株数(ストックオプション)
1,032,600株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
株式会社スペースマーケット<4487>は遊休不動産のスペース貸し借りのためのプラットフォーム、「スペースマーケット」を運営する企業である。

2014年4月にサービスを開始し、PCやスマートフォンで簡単にスペースの貸し借りができるサービスを提供している。


■事業内容詳細
同社は遊休不動産のスペース貸し借りのためのプラットフォーム、「スペースマーケット」を運営している。「スペースマーケット」は会議室など様々な種類のスペースを多数掲載しており、誰でもパソコンやスマートフォンで簡単にスペースの貸し借りができるサービスである。2014年4月にWebでのサービスを開始し、2015年6月にはiOS版、2017年1月にはAndroid版のアプリをリリースした。2019年9月時点で掲載スペース数は11,900件である。

掲載スペースとしては住宅、会議室・セミナー会場、飲食店、スポーツ施設、廃校・お寺・お城などがある。また用途としては、パーティー・飲み会、会議、撮影・収録、趣味・遊び、スポーツ・フィットネスがある。

●ビジネスモデル
「スペースマーケット」のビジネスモデルは、スペースを借りたい「ゲスト」と、スペースを貸したい「ホスト」のマッチングを行い、双方から受領する手数料が同社売上となる。

ゲストからは利用料の5%、ホストからは利用料の30%を受領している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)


■同社サービスの特徴
同社サービスの特徴は下記2点があげられる。

① 簡単・手軽
② 安心・安全

「スペースマーケット」ではゲストが条件を指定して検索することで、簡単に目的のスペースを見つけることができる。借りたいスペースが見つかった後、予約リクエストを送信し、ホストから承認されると予約完了となる。

一方でスペースを貸したいホストは、スペースの情報と身分証明書などの証明書類をパソコン・スマートフォンから登録し、審査が完了すればその日から掲載が可能である。掲載後の予約受付・決済・ゲストとのやりとりは全て「スペースマーケット」上で完結するため、個人でも簡単に時間貸しのビジネスが開始できる。

また取引の信頼性を担保するために、下記の3つの施策を行っている。

・エスクロー決済システムの採用
・ゲストとホストが互いに評価を行う相互評価システム
・利用規約違反の貸し借りを自動検知するシステム及び目視による監視

上記によりゲスト及びホストの健全性を確保することで、安心・安全にサービスが利用できる環境を整備している。


■今後の成長について
同社では主要KPIとして「GMV」(プラットフォーム利用金額の総額)、「利用スペース数」(ある月に1件以上利用されたスペースの数を該当期間で合計したもの)、「利用スペースあたりのGMV」(1スペースあたりの平均月間利用金額)を設定している。3指標の推移は下記であり、いずれの指標も着実な伸びを見せている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)


世界でシェアリングサービス市場が拡大する中、同社は国内のスペースシェアリング事業者としては業界有数の掲載量と蓄積したノウハウを活用し、今後は周辺ソリューションの提供も行う計画である

特にホストへのアプローチを強化し付加価値を提供することで、「スペースマーケット」を長期に渡り利用されるプラットフォームへ成長させる計画である。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)


■業績推移
2016年12月期 売上高2.2億円、経常利益▲1.6億円、当期純利益▲1.6億円
2017年12月期 売上高3.9億円、経常利益▲1.5億円、当期純利益▲1.5億円
2018年12月期 売上高5.8億円、経常利益▲2.7億円、当期純利益▲2.7億円
2019年12月期(見込み) 売上高8.0億円、経常利益0.1億円、当期純利益0.1億円

着実に増収を重ねているが、2018年12月期まで赤字が継続しており、2019年12月期からの黒字転換が予想されている。

尚、2018年12月期の売上高は、プラットフォーム4.1億円・法人向けソリューション他1.7億円であり、法人向けサービス売上も29%を占めている。

2019年12月期はQ3(累計)で売上高5.5億円、経常利益0.1億円であり、Q3時点で黒字化しており、通期予想の達成に向けた進捗は順調である。


■財務状況
2018年12月期末時点で資産合計11億円に対し純資産合計5.5億円、自己資本比率51%である。

借入金1.9億円に対し、現預金7.6億円を有しており、財務内容に特段の懸念事項はない。


■資金使途
IPOにより2.8億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。

・プラットフォームサービスに係るソフトウェア投資 2.1億円
・金融機関に対する借入金の返済 0.4億円

事業拡大・機能拡充のためのプラットフォーム投資に、調達資金の大半が充当される。


■株主構成
重松社長が筆頭株主であり株式シェアの35%を保有している。また第2位株主の株式会社ダブルパインズ(株式シェア13%)は重松社長の資産管理会社である。重松社長の関連で株式シェアの47%が保有されている。

VCとしてオプトベンチャーズ1号投資事業有限責任組合(同11%)以下多数のVCが出資しており、VC比率は31%である。尚、VCはIPO後90日もしくは株価1.5倍のロックアップ契約を締結している。


■まとめ