2019年12月17日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
先週の米ドル/円は、上がり切れず、上昇気流になかなか乗れなかったというイメージだ。英国の総選挙で与党が大勝利し、道筋がついたということや、米中貿易協議の第一段階での合意といったポジティブな材料があったにも関わらず、109.71円付近までしか上がらなかったことで、上値の重さが感じられた。109円台後半の本邦輸出企業の売りや110円のノックアウトオプションの防戦売りも含めて、この辺りには結構売りがありそうだ。ただ、チャート的には上を狙いに行ってもおかしくない形だが今一つ伸びきれていない。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円予想レンジは、108.50~110.00円。109.15円などの109円台前半や108.80円などで押し目を買って、109.71円付近の直近高値トライを待ちたい。利食いは109.70~109.80円付近の110円より手前で行なうつもりで。ただ、108.50円を割れたとしても、もう一度買いで臨みたいと思っている。一方、110円を超えた際には大きく上に跳ねないとも限らないので新規売りの場合は、たたいて売るつもりで指値はしない方が賢明だろう。現在クリスマス前ということで、実質は今週で終わりだ。週末になるにつれて流動性の低下が見込まれるため、あまりいつまでもポジションを引っ張らない方がいいかもしれない。また今年2019年初めのフラッシュクラッシュのような動きがないといいが、流動性の低下には備えておいた方がいいだろう。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。