2019年12月18日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

ビックイベントを通過したことで米ドル/円は膠着状態が続いている一方で、ポンドは急落するなど乱高下が続いている。乱高下の背景にはボリス・ジョンソン英首相の強気スタンスがあり、昨日17日(火)も「EU離脱後の移行期間延長を回避する法改正を目指す」として2020年末までに離脱を完了させる強い意志を示した。しかし、マーケットでは2020年末までにEUとの貿易協定を結ぶのは厳しいのではないかとの見方から、再び「合意なき離脱」が意識されポンド売りが強まっている。対ドル、対円は英総選挙での上昇分約400pipsが全戻しとなるなど荒い値動きだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今回のボリス・ジョンソン英首相の発言には、2020年末という期限を切った戦略はEU側との貿易協議を優位に進めたいとの思惑があるのだろう。しかし、11カ月という交渉期間の短さは懸念材料で2020年末までに合意がまとまらなければまた最悪の状況に戻ってしまう。マーケットは2016年のブレグジットから3年以上もこのゴタゴタに付き合っているので「またか」と連想してしまったのだろう。とはいえ全戻しはやや売られすぎにも思える。超短期トレード限定であれば対ドルで1.30ドル台、対円であれば142円台はリバウンド狙いの買いオペレーションは可能だろう。そして下値余地の見極めがつけば再び買い場を探す戦略で行きたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。