2020年2月18日11時時点に小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円は、110円の重たさと109円近辺の底堅さでの綱引きが、しばらく続きそうだ。日足チャートをみても110円は重たくみえるし、新型肺炎でもっとリスクオフに動くだろうと考えていたが、売っててもあまり下がらない。本邦輸入企業や機関投資家が買っているようだが、市場参加者全体が110円の手前をどうしてもロングにできずに売ってしまう。しかし売っても下がらないため、しばらく揉みあって、結局はショートが溜まって上に巻き上げられる、という動きを繰り返しているようだ。110円台は個人的にも買っていくつもりはないが、ショートで考えると、またつかまる懸念もある。よって思っているよりもかなり早くショートを手仕舞う必要がありそうだ。具体的には110円台を売ったとしても109.60~109.70円付近で決済するイメージ。また、今回のコロナウイルスに関して、台湾など、元々中国と敵対している諸国の一部が、中国が人為的に作ったウイルスではないかとの疑念を抱いている。実際に中国で戦略兵器として作ったウイルスが外に漏れてしまったのであれば、薬がないため、収束がみえないという怖さもある。そしてその影響で、リスクオフを内包した相場が続いてしまいそう。しかしながら、かといって崩れもしないという何とも難しい相場だ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円の予想レンジは109.00~110.50円。中でもコアレンジは109.45~110.15円で考えている。今週も狭いレンジでの推移となりそうだ。戦略としては、跳ねたところは売りから入りたいが、前述のとおり利確は早め狭めで行なっていくのが得策のようだ。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。