【目次】
①️リバーホールディングスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/10更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【3/6更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- リバーホールディングス株式会社
- コード
- 5690
- 市場
- 東証2部
- 業種
- 鉄鋼
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長執行役員 松岡 直人 /1949年生
- 会社住所
- 東京都千代田区大手町一丁目7番2号 東京サンケイビル15階
- 設立年
- 2007年
- 社員数
- 41人(2020年1月31日現在)
- 事業内容
- 資源リサイクル事業
- URL
- https://www.re-ver.co.jp/
- 資本金
- 1,715,000,000円 (2020年2月17日現在)
- 上場時発行済み株数
- 17,126,500株
- 公開株数
- 4,822,800株
- 連結会社
- 8社
- スケジュール
- 仮条件決定:2020/03/03→920~960円に決定
- ブックビルディング期間:2020/03/05 - 03/11
- 公開価格決定:2020/03/12→960円に決定
- 申込期間:2020/03/13 - 03/18
- 上場日:2020/03/24→初値720円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:野村證券
- 引受証券:三菱UFJモルガン・スタンレー証券
- 引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:いちよし証券
- 引受証券:大和証券
- 引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
- 大株主
- ベステラ(株) 19.41%
- リバーグループ従業員持株会 13.25%
- 鈴木徹 8.15%
- 鈴木孝雄 7.76%
- (株)エンビプロ・ホールディングス 4.19%
- 東京鐵鋼(株) 3.99%
- 中田光一 3.20%
- 鈴木雄二 2.87%
- 佐々木規夫 2.63%
- 鎌田英彦 鎌田俊哉 2.26%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2017/06 単体実績
886,505 -69,977 -21,340 4,091,539 - 2018/06 連結実績
39,285,708 1,516,851 2,264,533 14,450,825 - 2019/06 連結実績
36,681,516 1,645,105 1,268,597 15,474,141 - 2019/12 中間連結実績
14,992,107 830,715 978,397 12,186,285 - ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後90日目の2020年6月21日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 46億2988万8000円(4,822,800株×960円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- なし
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- リバーホールディングス株式会社<5690>は資源リサイクル事業を展開する企業グループである。
■沿革
同社は1904年2月に株式会社鈴徳の創業者鈴木徳五郎氏により、屑物一般の売買が開始されたのが前身である。
1999年11月に鈴徳は三菱商事と合弁でメタルリサイクル株式会社を設立しその後、企業再編を経て現在の同社及び連結子会社8社と関連会社2社から構成される企業グループを形成するに至った。
現在、三菱商事との資本関係はないが松岡社長は三菱商事の出身である。
尚、2017年10月に産業革新機構を割当先とする第三者割当増資を実施したが、2019年9月に同機構が保有する同社株式の全ては取引先及び同社に譲渡がなされている。
■事業内相詳細
リバーホールディングス株式会社は資源リサイクル事業を展開する、同社及び連結子会社8社と関連会社2社から構成される企業グループ(以下、同社)である。
資源リサイクル事業の単一セグメントではあるが、事業は下記の5セグメントに区分されている。
・金属リサイクル事業
・自動車リサイクル事業
・産業廃棄物処理事業
・家電リサイクル事業
・その他事業
●金属リサイクル事業
金属リサイクル事業は鉄スクラップ及び非鉄金属スクラップを扱う同社の主力事業である。生産工場、建物解体業者、自動車解体業者、地方自治体及び同業者から仕入れた金属スクラップを、品物に応じてせん断、圧縮、粉砕、選別し、金属原料として再資源化する。再資源化された鉄スクラップは製鋼原料として国内電炉メーカーのみならず、商社を通じてアジアを中心とした各地に輸出されリサイクル原料として幅広く利用されている。
●自動車リサイクル事業
同社は仕様済み自動車の解体拠点を千葉県と埼玉県の2カ所で運営し、首都圏で発生する使用済自動車の再資源化に取り組んでいる。自動車ディーラー等から仕入れた使用済自動車を専門工場で解体し、エンジン・外装部品などのパーツや、エンジンオイルなどの油脂、ハーネス(配線)まで、回収して再資源化している。
●産業廃棄物処理事業
同社は首都圏15カ所、関西1カ所、東海1カ所で産業廃棄物の中間処理の許可を持つ事業所を運営し、使用済の電子機器・OA機器等の、多様な使用済み製品の処理ニーズに対応している。
●家電リサイクル事業
同社は家電リサイクル法に基づく指定取引場所及び再商品化施設として登録を受け、対象家電製品について指定取引場所または再商品化施設として事業を行っている。
■部門別売上高
2019年6月期の部門別売上高は下記となっている。
2019年6月期 売上高367億円
・一般売上 328億円
→主として金属リサイクル事業、自動車リサイクル事業他から構成
・処理売上 37億円
→主として産廃棄物処理事業、家電リサイクル事業他から構成
・その他 1.7億円
→主として各事業に附随する手数料収入等が計上
金属リサイクル事業、自動車リサイクル事業他から構成される一般売上が売上高全体の89%を占めており、同社の主力事業である。
■業績推移
2017年6月期 売上高8.9億円、経常利益▲0.7億円、当期純利益▲0.2億円
2018年6月期 売上高393億円、経常利益15億円、当期純利益23億円
2019年6月期 売上高367億円、経常利益16億円、当期純利益13億円
2020年6月期(予想) 売上高303億円、経常利益15億円、当期純利益14億円
※2018年6月期より連結決算
2019年6月期は減収ながら経常利益は15-16億円を維持した。今期(2020年6月期)も減収ながら経常利益は15億円の予想である。
今期はQ2時点で売上高150億円、経常利益8.3億円であり、通期予想達成に向けて進捗は順調である。
■財務状況
2019年6月期末時点で資産合計277億円に対し純資産合計155億円、自己資本比率56%である。
借入金74億円に対し、現預金69億円など流動資産103億円を有しており、財務内容に特段の懸念事項はない。施設の建物構築物や土地などで有形固定資産を合計163億円計上しており、資産合計の59%を占めている。
キャッシュ・フロー計算書では減価償却費(2018年6月期+13億円、2019年6月期+14億円))の計上がなされており、2018年6月期の営業活動によるキャッシュ・フロー(営業C/F)は+26億円、2019年6月期は同+14億円。2019年6月期は法人税等の支払額14億円の計上などにより、営業C/Fが減少している。
■資金使途
IPOにより43億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・本社の粉砕機の設置に係る工事費用 8.0億円
・加須工場及び伊勢崎工場の破砕機・付帯設備の設置に係る工事費用等 25億円
・その他(大阪事業所・市原事業所の破砕機など) 7.0億円
調達資金は連結子会社各社において設備投資に充当される。
尚、東京証券取引所市場第2部に上場予定である。
■株主構成
筆頭株主(株式シェア19%)はプラント解体工事マネジメント会社のベステラ株式会社(東証1部1433)。第2位株主(同13%)はリバーグループ従業員持株会。
3位以下は個人中心に、5位エンビプロHD(同4.2%:東証1部5698)、6位東京製鉄(同4.0%:東証1部5423)取引先などが幅広く株式を保有する状態である。
■まとめ