(本記事は、浦田 健氏の著書『魚を与えるのではなく、サカナの釣り方を教えよう 起業家の父から愛する子へ33の教え』実業之日本社の中から一部を抜粋・編集しています)
君はお金を払って何かを買う時、どんな気持ちになるかな?
「あーあ、お金が少なくなっちゃった」と考える?
それとも、「このお金で○○が買えてラッキー。ありがたい!」 って考えるかな?
例えば、君がコンビニで100円のおにぎりを買ったとしよう。君はおにぎりを買ったわけだけど、本当はおにぎりを買ったんじゃない。実は「時間」を買っているんだよ。
「ん? おにぎりを買って、おにぎりを買ったわけじゃない? 僕は時間を買ったって? どういうこと? 全然、意味がわからないよ」
って、当然そうなるよね。でも、考えてごらん。君はおにぎりを作れる? もちろんできるよね。米をとぎ、炊飯器で米を炊いて、握って海苔を巻けば完成だ。しかし、おにぎりを完成させるためには1時間は最低かかるだろう。さらに材料費もかかる。
でも、コンビニに行って100円を出せば、すぐに完成した美味しいおにぎりが手に入る。これはまさしく君は自分の時間を買っていることにほかならない。感謝だよね。
しかも、1個のおにぎりを作るのに、たくさんの人が関わっている。お米を作る農家のおじさん。コンビニの工場で働くおばさんや、配達のお兄さん。おにぎりのコストを下げるために事業計画を作るコンビニ本部のマネージャー。さらにコンビニの事業に出資する投資家もいるよ。
こうした人たちが、安くて美味しい出来たてのおにぎりを作ろうと頑張ってくれたから、君はたったの100円でいますぐおにぎりを買うことができるんだ。
君がひとりでこれらの作業をしようと思ったらどれだけの時間と労力がかかるだろうね。だから、君はお金を出してモノを買っているのではなく、「時間を買っている」と言えるんだ。やっぱり感謝しかないよね。
それだけじゃないよ。君がお金を払い、そのサービスを受けることで、支払う先にかかわるすべての人の人生を支えている。君がお金を払ったからこそ、その会社の従業員、その家族、子供たちが潤い、経済も回っていくんだ。
だから、お金を支払うということは「ありがとう」って感謝して送り出さないといけない。そういう感謝の代わりにお金を支払うんだ。
そして、そのサービスを提供してくれている人たちを応援することで、経済も回り、またそのお金は回りまわって、君のもとに帰ってくる。
だから、お金を使う時は「ありがとう。他の人の役に立って、またここに帰ってきてね」と感謝をして送り出さないとね。
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