競売不動産
(画像=takayuki/Shutterstock.com)

(本記事は、津井 輝氏の著書『「競売不動産」で資産を増やす方法』実業之日本社の中から一部を抜粋・編集しています)

【コラム①】担保価値が高いサラリーマンこそ融資を受けやすい

金融機関は「晴れているとき、傘を差しだし、雨が降りはじめると、傘を取り上げる」といわれています。このセリフはある金融機関で融資を受けたとき、銀行の融資担当者が笑いながら言っていた言葉です。銀行はお金を必要としている人たちに、お金を貸してはくれますが、どんなにお金が必要でも、返済が滞りそうな人、貸し倒れになりそうな人には絶対貸しません。

そんな慎重な審査姿勢で融資審査をしても、貸し倒れになる可能性は残っています。銀行はそんなリスクをカバーするためにも、しっかりとした担保提供を求めてきます。融資対象物件そのものの担保価値はもちろん、最初に入れる頭金の金額、保険への加入義務など、可能なかぎりリスクヘッジをしてきます。

そのなかでも彼らが注目しているひとつは、融資対象者の属性ではないでしょうか。その人自身が、いくらの担保価値があるかを見ています。

サラリーマンは毎月決まった給与という安定した入金があります。病気で働けない期間があっても、一定金額は保証されています。しかも、源泉徴収票を見れば、その人が年間いくらの収入があるか一目瞭然で、ある程度の未来予測が付きます。

仮に融資したお金が貸し倒れになりそうだとしても、この給与口座を押さえてしまえば、お金が本人の手に渡る前に、金融機関が毎月一定額を回収することも可能です。担保提供を受けた物件を競売にかけて、融資全額を一気に回収できなくても、給与を押さえることで、取りこぼしの可能性をずいぶん下げることができそうです。

金融機関から見た場合、サラリーマンは安全パイにみえるのではないでしょうか。そういう意味では、小さな企業の社長より、サラリーマンのほうが融資は通りやすいという話も頷けます。

あるカード会社の営業マンとのお話です。話題はプレミアムカードについてのときでした。小さな企業の社長さんは、プレミアムカードの審査にバンバン落とされているとのことでした。カード会社は、決済金額ではなく、リスクの大きさを見ているからです。社長は稼ぎがよいときはいいのですが、売り上げが落ちたとき、返済が滞ってしまう可能性があるとのことでした。

その点、サラリーマンは安定した給与があるので、ローン返済の焦げ付きリスクが低い、信用度が高い、つまり担保価値が高いという話を聞きました。

「競売不動産」で資産を増やす方法
津井 輝
埼玉県生まれ。50代、IT企業勤務の普通のサラリーマン。将来の年金不安に怯え、経済的自立を目指し不動産投資を開始する。素人であるがゆえに不動産取引の本質を知るべく、あえて「競売」から不動産投資をスタートする。アパート入札、アパート建築、築古戸建取得等、多くの学びを経て堅実に資産を拡大。資産の現金部分を増やすため、FX投資を始めるが、欲望が先走り即退場となり、恐ろしくなってFX投資を中断。しかし、株式会社メデュ代表取締役 鹿子木 健氏との出会いにより、真の資産拡大、資産防衛に目覚め、FX取引を再開する。ロウソク足の見方、チャート図の時間軸の使い方、レバレッジ管理、資金管理など、基本から学び直し、強制ロスカットで証拠金の3分の1を失うなど、多くの経験を積み、お金の本当の意味、安全な資産の拡大方法を身につける。投資を継続してゆく過程で、お金は目的ではなく、使命に進むための手段である事に気づき、仲間とともに成長し、幸せで、豊かで、充実した人生を送れる人を1人でも多く増やし、社会に貢献することを願っている。むずかしい事を平易な言葉に置き換える事を得意とし、年利10~20%程度の安心、安全な投資運用を行い、現在も資産を拡大中。最近では仮想通貨取引を開始した。

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