2020年6月2日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円の107円台は、ゆりかごのように心地がよく、寝てしまいそうなくらいの安定感だ。米中の貿易摩擦問題や米国の警察官による黒人男性殺害問題への抗議の激化など、方向性としてはドル売り材料に事欠かないわけだ。しかし、それでも下がらないのは、マーケットがショートになりやすいからだろう。チャートの形からすると、日足の108.10円を超えると、その上にある90日と200日の移動平均線が108.20円や108.30円に位置しており、それを突破して108円のミドルを狙いに行く動きがあってもおかしくないと思っている。というのは、先週5月29日(金)に、107.10円の下攻めを1日に4~5回トライしたにもかかわらず、結局割れなかった。よって、107円ちょうど付近には本邦輸入企業や機関投資家の買いオーダーが相当入っており、かなり堅いことも大きい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは106.70~108.70円。このレンジ内で106円台後半から107円前半で買いから入り、108.10円のストップの引っかけを待ち、これを抜けて跳ねるようなら、108.50円手前でしっかり利食う。その後さらに108円のミドルを超えて、もし跳ねるようであれば、そこで売れるかどうかはその時の流れ次第で考えたい。基本、買い先行で臨みたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。