2020年6月3日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

コロナバブルが続いている。米中対立への警戒感も一旦は収まっており、世界的な金融緩和で余った資金が株に流入し続けている。為替もリスクオン展開から円が売られ、米ドル/円は108.84円まで上値を拡大させた。本日3日(水)の仲値後に108円ミドルまで反落しているが、108円台で値固めすることが出来れば、さらに上値を更新していく展開もありそうだ。また、米白人警官による黒人暴行死事件に対する抗議デモは拡大をしているが、コロナバブルのマーケットでは無反応だ。さらに、今週末5日(金)に米雇用統計を控え雇用者数はマイナス800万人、失業率は19.6%と厳しい予想がなされてはいるが、こちらも既に織り込まれており、大きな値動きにはならないだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は押し目を拾っていくことになりそうだ。テクニカル面でも節目の108円を明確にブレイクしているほか、参加者のショートが溜まってきていることも崩れにくい相場となっている。もちろん実体経済と株価の乖離が激しいマーケットであり、いつ急落が来ても対応できるよう準備をしておく必要はあるが、短期ではついていくしかない状況だろう。また、ブレグジット関連で値動きの出やすいポンドも注視しておきたい。英国はEU離脱の移行期間を延長するかどうかの瀬戸際にあり、昨日2日(火)もEUとの交渉で英国が妥協したとの報道にポンドが上昇するなど本日3日(水)も振れ幅は大きそうだ。ネガティブでもポジティブでも反応は良さそうなのでヘッドラインに素直についていける準備はしておきたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。