※本連載は日本でまだ翻訳されていない海外のビジネス書を紹介しています、書籍タイトルは著者による翻訳です
古代哲学・仏教・ジャーナリング…これらのキーワードは、現代人にどのように響くだろうか。古臭い、あるいは胡散臭いと感じる人もいるかもしれない。しかし、このような、過去から脈々と受け継がれてきた考え方にこそ、現代の問題を打ち砕く答えがあると考えた者があった。この書籍の作者、ライアン・ホリデー氏である。
発売日:2019年10月1 日
ジャンル:ビジネス書
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書籍概要
現代社会は、情報に溢れている。24時間開いている商店やレストラン、娯楽施設。インターネットを開けばいつでもどこからでも世界へアクセスすることができる。そのような生活の中で、急速に失われつつあるものがある。
それこそが、この書籍で重要と述べられているもの。「静けさ」である。
ライアン・ホリデー氏は、この「静けさ」の重要性を紐解くため、古代哲学や仏教の考え方まで遡り、説明している。古来より、偉大な思想家や宗教家だけでなく、優れた指導者や芸術家、アスリートと呼ばれる人々は、「静けさ」を重視し、守ってきた。
自らのうちに静寂を生み出し、安定させることで、集中や自己習得を可能とし、あらゆる成功につながり、そして幸福を実現すると考えたのである。
ホリデー氏は著書の中で、古今東西様々な人物の逸話や生活習慣、生活と「静けさ」との関わりを例示し説明している。
例えば、アンネ・フランクやウィンストン・チャーチル、日本人では王貞治の取り入れた禅の考え方とホームラン王という成果の関係について触れている。
新しいものに注目が集まりやすい現代社会において、なかなか改めて注目が集まりにくい、古代哲学や仏教といった古代思想。しかし、長きに渡り守られてきた思想には、得てして真理が述べられている。ホリデー氏は、これら古き良き考え方に新しい視点で切り込み、現代人にとって有用な書籍へと昇華させることに成功したのだ。
この本をおすすめする読者層
現代社会において、生活に追われているような焦燥感、常に多忙感に苛まれてはいないだろうか。そういう読者には、ぜひ一度立ち止まり、本書を紐解く時間をとることをおすすめしたい。新しいものを追い求め、革新に取り残されないようついていくことは現代社会において大変重要なポイントであるが、同時に、ホリデー氏のいう「静けさ」の中に身を置くことの重要性や、忙しい毎日とのバランスの取り方を知ることは、生活の質を何倍にも向上させ、そしてビジネスを成功にすら導いてくれるだろう。
著者について
ライアン・ホリデー氏は思想家であり作家として活躍している。これまでに数多くのベストセラーを著し、著作は30以上の言語に翻訳されている。