※本連載は日本でまだ翻訳されていない海外のビジネス書を紹介しています、書籍タイトルは著者による翻訳です

「ひとつひとつの事象を知っているだけでは、何も理解することはできない」−チャーリー・マンガー（バーリーシャー・ハサウェイ副社長）

世界のあらゆる問題解決につながるフレームワークである、「メンタルモデル」を理解するための必携書が、このガブリエル・ワインバーグ氏の”Super Thinking”である。

Super Thinking『スーパー・シンキング』
ガブリエル・ワインバーグ著
出版社：Portfolio
発売日：2019年6月18 日
ジャンル：ビジネス書

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書籍概要

「メンタルモデル」を扱った書籍は数多くあり、世界中で注目を集めている考え方といえる。しかし、このモデルを本当に理解することは実は容易ではない。自身の思考に活かすことができるレベルまでしっかりと理解しようと考えると、心理学や物理学、経済学など、様々な分野の専門書に当たる必要があった。 しかし、2019年6月以降、メンタルモデルを理解する最も容易で効果的な方法が出現した。それが、この書籍を読むことである。

問題解決のみならず、他者とのコミュニケーションや交渉をスムーズにし、自身の行動の癖を矯正し、困難な場面を切り抜ける力となるメンタルモデル。この大変有効でやや難解なフレームワークについて、この書籍ではイラストを用いつつ、わかりやすく説明されている。

例えば、メンタルモデルを知ることが役に立つ実生活の場面として、次のようなケースが紹介されている。
・膨大なTO DOリストに優先順位を設定する
・5つの「なぜ」モデルを使用し、相手の動機や真の目的、問題の根本的原因を探り出す
・プロジェクトをめちゃくちゃにしようとしている同僚との付き合い方

他にも、わかりやすい例やケースを引用した説明がなされており、実生活にすぐにでも活かすことができる点も、この書籍の優れているポイントといえる。

この本をおすすめする読者層

メンタルモデルを扱った既存の書籍に対しこの書籍が大きく異なっている点、それが、誰に対しても理解しやすいということである。これまでの書籍では、メンタルモデルを本当に理解しようと考えた場合、専門用語や既存の理論など、複雑な内容や記述と格闘する必要があった。

その点、この書籍では平易な表現とイラストを用い、できるだけわかりやすいよう記載されている。

そのため、メンタルモデルについて0から学習を始めようという層はもちろん、概要は知っておりより深い理解を目指す層、あるいは一度他の書籍をあたってみたものの、完全には理解できず諦めてしまったような読者層にもおすすめしたい。

著者について

ガブリエル・ウェインバーグはインターネットプライバシーを扱う企業であるDuckDuckGoの創始者・CEOである。DuckDuckGoでは独自の検索エンジンなどを提供している他、個人としてはこの他にもいくつかのビジネス書を共著している。

共著者であるローレン・マッキャンは統計学を専門とする研究者で、臨床試験の場で活躍している。