2020年6月16日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週の米ドル/円のテーマは「見慣れたレンジに回帰」だ。先々週の5日(金)に吹き上がって109.85円付近の高値を付け、先週11日(木)に106.57円付近まで落ちた。上げ下げで「行って来い」をやって、106.50~110.00円という目先のレンジを作った感がある。106円台では本邦の機関投資家の買いがあるが、それに加え米国の黒人殺害問題に対するデモ、コロナ第2波懸念等があっても売りづらい。そのことも、下値が堅い要因だろう。またイールドカーブコントロールの件もすぐの話ではないし、次回の米国雇用統計の発表も、数字的に改善してそうに思える。というのは、失業保険の申請件数や継続受給も徐々に減ってきているからだ。これらを総合すると経済は徐々に回復しているようで、それもあっての下値の堅さもあるとみている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは106.25~108.80円。下値のほうが堅そうに見えるので、戦略としては、106円台ミドルにかけて押し目があれば買って、108円台の前半の90日や200日の移動平均線がある辺りでしっかりと利食う感じで臨みたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。