新型コロナ禍で日常が変わっても、人が年を取るのは変わりません。そして、定年も着実に近づいてきます。ちなみに、セコムが実施した『老後の不安に関する意識調査』によると、老後不安について「感じる、または感じた」との回答が41.8%、「どちらかといえば感じる、または感じた」が45.4%で、合わせて87.2%が不安を感じている(感じた)と回答しています。
定年後の不安は様々です。たとえば、私のFP事務所では大きく分けて「お金」「健康」「生きがい」についての相談が多く寄せられています。相談内容はいずれも漠然としているのですが、ここで大切なのは「お金」「健康」「生きがい」の問題としっかりと向き合い、できるだけ具体的にイメージすることです。スポーツの世界ではイメージトレーニングを重視する選手も多いと聞きますが、定年後の生活も同じです。
定年後のお金をイメージする
定年後で最も大きな不安の一つが「お金」です。なぜ、不安なのかといえば、定年後の具体的なイメージが掴めていないからです。たとえば、定年後はいくらお金が必要で、どんな暮らしになるのか……というイメージです。定年後のイメージを描くことが出来れば、どう対処すれば良いのかも見えてきます。
定年後の「お金の問題」でキーポイントとなるのが、収入・支出・老後資金(資産残高)です。次のパートで詳しく見ていきましょう。