※本連載は日本でまだ翻訳されていない海外のビジネス書を紹介しています、書籍タイトルは著者による翻訳です

新型コロナウイルスの影響により自宅で過ごすことを余儀なくされて、社会的孤立を感じることがあるのではないだろうか。

本書ではヨガや読書、犬の散歩などの日常的な習慣を神聖な儀式へと意識を変えることで、不安を癒やし、人生の目的を見つけるための方法を紹介している。

The Power of Ritual: Turning Everyday Activities into Soulful Practices 『儀式の力:日々の行動を感動に変える』
キャスパー・ター・カイル著
出版社:HarperOne
発売日:2020年6月23日
ジャンル:自己啓発書

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書籍概要

「5年間の調査と何百人のアメリカ人との会話から、我々は時代の変化の真っただ中にいると確信した。これまでの考え方は役に立たない」と著者キャスパー・ター・カイル(Casper ter Kuile)は指摘する。

テクノロジーが発展した現代社会では、あまりにも多くの人が年齢や職業に関係なく孤立し、目的を失ったと感じている。コミュニティを築き人生の意味を見つけるための慣習は我々をサポートしてくれないだろう。

しかし、キャスパー・ター・カイルは「この時代だからこそ、日常的な行動に意味を求め、人とのつながりを大切にしよう」と希望に満ちたメッセージを本書で述べている。

「ハリー・ポッター」などの愛読書には普遍的な教訓を学べて、自分自身に「感謝の日記」を書くことは伝統的な祈りの替わりになる。そして、技術革新は心を落ち着ける時間を提供してくれる。

このように、人とのつながりと幸福感を得るために、日常的な行動を特別な時間に変えることをおすすめしている。すでに毎日行っていることは自分にとって重要であると気づくはずだ。

本書の考え方を取り入れると、毎日の行動を意識的に意味のある行動に変化させることは、自分自身や友人とのつながりを深め、そして精神のバランスを保つことにつながるだろう。

この本をおすすめする読者層

新型コロナウイルスによる影響で、今までのように人と会うために外出ができなくなり、精神的な苦痛を感じている人も少なくないだろう。そのため、これまでの考え方やコミュニティの作り方を再定義しなければならない。不安感から他者との結びつきをより強く求めている人も多いはずだ。

そのため、本書はコミュニティをこれから作りたい方や人生の意味について悩んでいる方の手助けになるに違いない。

著者キャスパー・ター・カイルは日常の中にある特別なものを発見し、日々の喜びや人との結びつきに気づくことを呼びかけている。普段の生活だからこそ、生き生きとした感動的なものに変えてほしいとも指摘する。

本書は単なる自己啓発書ではない。自分自身の習慣を見直し、日々の行動を「特別な儀式」に変えることで、人生の意味を見つけるきっかけになるだろう。

著者について

キャスパー・ター・カイルは数々の賞を受賞したポッドキャスト「Harry Potter and the Sacred Text (ハリー・ポッターと神聖なテキスト) の共同司会者だ。2015年に論文「How We Gather(ミレニアム世代の新たなコミュニティ)」を共同で執筆し、ニューヨーク・タイムズ、アトランティック・マガジン、ワシントン・ポストで掲載されている。