不動産投資をはじめたいけれど、「手元資金がない」「リスクをとりたくない」という人もいるでしょう。こういったタイプと相性のよい投資手法が「不動産特化型クラウドファンディング」です。人気を集める投資スタイルを解説、そのメリット、注意点を説明します。

不動産特化型クラウドファンディングとは

不動産特化型クラウドファンディング
(画像=takasu/stock.adobe.com)

1口1万円などの少額から不動産投資をはじめられる。これこそが不動産特化型クラウドファンディングの魅力です。その仕組みを詳しく見ていきましょう。

クラウドファンディングという言葉はご存じだと思います。多くの賛同者からお金を集め、その資金をもとにプロジェクトを進めるスキームです。同じように不動産特化型クラウドファンディングではインターネットを通じて大勢の投資家を募り、特定の不動産を運用します。そして、運用益や売買差益によって得られたリターンを出資金に応じて投資家に分配します。

対象となる不動産はマンションが多いですが、その他、宿泊施設・商業施設・学校などもあります。投資額は、1口1万円など「少額で投資ができること」をうたう不動産特化型クラウドファンディングが目立ちます。

通常の不動産投資と不動産特化型クラウドファンディングの違い

初心者の人が理解しておきたいことは、通常の不動産投資と不動産特化型クラウドファンディングはスキームが異なることです。まず、投資物件選びの方法が違います。

通常の不動産投資は、投資物件を探して売買契約を行うのは投資家本人です。これに対して、不動産特化型クラウドファンディングは、事業者が投資物件を選び売買契約を行います。その後、事業者と投資家(出資者)が匿名組合契約を結び、運用がスタートします。多くの場合、事業者は不動産のプロフェッショナルですので、低リスク物件を厳選できる可能性が高いといえます(だからといってリスクがないわけではありません)。

両者は、実際に運用をはじめるまでのフローも大きく異なります。まず、通常の不動産投資のフローは以下のようになります。

  1. 物件情報を収集する
  2. 希望物件に買い付けを入れる(合わせて金融機関に融資を申し込む)
  3. 売買契約を結ぶ
  4. 入居者を募集する
  5. 運用する(管理会社が行うことが多い)

これに対して不動産特化型クラウドファンディングのフローは以下のようになります。

  1. ネット上でサービスを探す
  2. 会員(出資者)登録をする
  3. 本人確認を行う
  4. 希望プロジェクトへ応募する(抽選で外れることもある)
  5. 契約を結ぶ
  6. ファンドを運用する

こうやって比べてみると、同じ不動産投資でも根本の仕組みが違うことがわかります。

不動産特化型クラウドファンディングのメリット

一番のメリットは、何といっても「少額で投資できること」でしょう。通常の不動産投資であれば好立地の投資物件を購入・運用しようと思ったら、頭金で百万円単位のお金が必要なこともよくあります(ただし、属性や物件によっては頭金の額を抑えられることも)。不動産特化型クラウドファンディングであれば、1口1万円からなど気軽に投資が行えます。

もうひとつのメリットは、物件選びの手間がかからないことです。不動産特化型クラウドファンディングでは、不動産のプロフェッショナルが物件を厳選、立地や条件に応じた適切な家賃設定も行います。そのため、初心者でも不安なくスタートを切りやすい環境が整っています。

不動産特化型クラウドファンディングの注意点

注意点は2点あります。ひとつ目は、不動産投資のプロフェッショナルが物件選びや運用をするとはいえ、元本保証されているわけではないことです。ふたつ目は、不動産特化型クラウドファンディングは、一般の不動産投資と比べて投資額が少ない分、リターンも少なくなります。

まとめ 不動産投資のさまざまな方法を知る

ここでは、不動産特化型クラウドファンディングにフォーカスしましたが、不動産投資と一口にいってもスタイルはさまざまです。REIT(不動産投資信託)もありますし、一般の不動産投資でもマンション、アパート、戸建、新築、中古……など実に多くのジャンルがあります。大切なことはそれぞれの特性を知って、ご自身に合うカテゴリを選ぶこと。これが成功のコツです。(提供:Dear Reicious Online


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