2020年7月27日8時時点に竹内のりひろさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週、欧州では、国家間の利害を調整して欧州復興基金の設立へ向け合意がなされた。債務の共同化という歴史的な合意で、欧州景気の一段の回復期待から、ユーロ/米ドルは24日(金)には2018年10月以来の高値1.1657ドルまで上昇した。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ここまでのユーロ/米ドル高の背景を整理しておくと以下の通り。

1.北部欧州を中心に新型コロナの早期の封じ込めに成功したこと
2.今年2月以降の金利の低下は、米国の方が大きく、結果米独の金利差が大幅に縮小していること
3.欧州が世界最大の経常黒字圏に対し、米国が慢性的な経常赤字国であること
4.以上の背景から、中長期の投資家が、低金利で魅力がなくなったドルを手放す動きが静かに進行していること

と上記4件が上げられる。歴史的なドル高局面は終わりに近く、今回のドル安局面はまだ3~5合目程度とみている。ここまでユーロ/米ドルは日足で6日続伸、週足でも5週続伸と騰勢を強めていることもあり、調整局面を迎える可能性も高い。上記のユーロ/米ドルの買い要因は、そうそう簡単には揺るがず、調整局面は千載一遇の買いチャンスだろう。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で105.00~107.00円、ユーロ/米ドルで1.1550~1.1800ドル、ユーロ/円で122.00~125.00円を予想している。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。