☆ 株式相場展望 -週報- ☆  2020/8/16(日)

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☆ 来週の相場見通し
☆ 米国市場
 先週の米国市場は追加の経済対策期待などから買われる場面もあり、ダウ平均は6月8日の高値を更新、3月の暴落後の高値を抜けて堅調となった。ただ、ここまで相場をけん引したGAFAM(グーグル=アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)など主力ハイテク銘柄から、景気敏感株に物色対象がシフトされた形でナスダック指数は堅調ながらも上値は重く、新型コロナウイルスの感染拡大が続き、対中国との摩擦懸念も強いなかで高値警戒感も出てきた。債券が売られ、長期金利が上昇したことや原油価格の下落などもあって、買い難さも出ているようだ。

 今週の米国市場は景況感を示す経済指標などの反応する場面もありそうだ。対中国との問題も懸念が強く、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなかでさらに買い難い相場となって来そうだ。ディフェンシブ銘柄や景気敏感株などいわゆる「バリュー株」に資金がシフトしている感もあり、暴落はないと思うが、経済指標の悪化や中国との問題が取りざたされて来れば大きな調整となることもあるだろう。買い材料としてはトランプ大統領の選挙対策としての景気対策などが出て来れば買われる場面もあるのだろうが、逆にバイデン候補が有利との報道などがあれば今度は株式市場に影響があるかもしれない。

 今週は月曜日にニューヨーク連銀景気指数やNAHB住宅市場指数が発表され、火曜日には国際資本統計(TIC)や住宅着工件数が発表になる。木曜日は新規失業保険申請件数やフィラデルフィア連銀景気指数、景気先行指数が発表され、週末金曜日には中古住宅販売が発表になる。

☆ 日本市場
 先週の日本市場は3連休明けから大きく上昇、上値を試す動きとなり、米国株高などもあって6月9日の高値を更新、3月暴落後の高値となった。先週から見られた、日経平均売り、TOPIX買いの動きも一服となり、日経平均の上昇がTOPIXの上昇を上回る場面も見られた。指数に影響の大きな銘柄が個別に買われたという面もあり、積極的に買い上がる材料がない中で目先の需給要因での高値更新となった。

 今週の日本市場は先週の株高の反動もあって手仕舞い売りに押されるものが多くなってくると思う。それでなくても買えない銘柄が多いだけに、指数の上値も重くなってくるだろう。出遅れ感が強い銘柄に買い戻しや買い直しの動きが見られるが、買戻し一巡後に売られるもの、さらに空売りが積み上がって買戻しが続くものと二極化する可能性もありそうだ。これまでの需給だけでなく、売られ過ぎ銘柄の修正高も見られており、この流れが続けば日経平均売り、TOPIX買いの流れに戻ると思う。相場全体としては上値の重さが確認されての調整ということになるのだろう。

 今週は月曜日にGDP(国内総生産)や鉱工業生産指数の発表があり、水曜日は貿易収支や機械受注、機械受注四半期見通しが発表される。木曜日は首都圏マンション販売、コンビニエンスストア売上高が発表され、金曜日は全国消費者物価指数(CPI)や国内粗鋼生産、スーパー売上高、百貨店売上高が発表される。

☆ 一目均衡表 テクニカル分析 ・NYダウ
 「赤三兵先詰まりとならず、6月8日の高値更新となった。RSIやストキャスティックスは上値余地もあるのだが、高値圏にあり、移動平均線や基準線との乖離も大きく、いったんは25日移動平均線や基準線のサポートを確認するような調整となるのだろう。
 予想レンジ  26,500ドル~28,000ドル

・ナスダック指数
 高値圏での保ち合いが続いている。まだRSIやストキャスティックスに上値余地はあるものの、いったん25日移動平均線や基準線のサポートを確認することになるのだろう。
 予想レンジ  10,500pt~11,500pt

・日経平均
 高値更新となったが、上値も重くなっている。RSIはまだ上値余地もあるが、ストキャスティックスは高値圏にあり、「毛抜き天井」となる可能性もありそうだ。23,300円台が上値として手仕舞い売りに押されるだろう。
 予想レンジ  22,000円~23,300円

・日経ジャスダック平均
25日移動平均線や基準線にサポートされてじり高となった。それでもまだRSIやストキャスティックスには上値余地もあり、高値圏の保ち合いが続くか、じり高が続くことになるのだろう。
 予想レンジ  3,400円~3,480円

・ドル円
 戻りかけたのだが、遅行スパンがローソク足に上値を押さえられている。ここを抜けるかどうかということだが、抜けたとしても雲に上値を押さえらることになり、いずれにしてもここからは上値も重くなりそうだ。
 予想レンジ  106.0円~107.5円

Investing.com
日経平均と騰落レシオ(画像=Investing.com)

(提供:Investing.comより)

著者:清水 洋介