ネット銀行の住宅ローンは低金利のイメージが強く、借り換えを検討する人もいるのではないだろうか。確かに金利は低いが、注意しなければならない落とし穴もある。必ずしもネット銀行が有利なわけではないため、注意点に気をつけ上手な借り換えを検討しよう。

目次
1.ネット銀行の住宅ローンに借り換えるときの落とし穴
2.住宅ローンの借り換えがメリットになる3条件
3.借り換え時に失敗しないネット銀行の選びかた
4.借り換えにおすすめのネット銀行5選
5.借り換えはネット銀行だけでなく対面銀行も比較

1.ネット銀行の住宅ローンに借り換えるときの4つの落とし穴

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(画像=Andrey Popov /stock.adobe.com)

ネット銀行の住宅ローンは対面銀行よりも低金利になりやすくメリットもあるが、借り換えを申し込む前に注意したい点がある。

⑴ネット銀行の住宅ローン審査は厳しい傾向にある

対面型の銀行の住宅ローンでは、借り入れ時に原則として保証会社を利用する。保証会社は住宅ローン契約者が何らかの理由で住宅ローンが返済できなくなった場合に、契約者に代わって残りの残債を銀行に返済してくれる。銀行は保証を付けることで、契約者の返済が滞った場合でも住宅ローンの未回収を防げるため、多少リスクのある人にも融資しやすくなる。

ただし住宅ローンの返済先が銀行から保証会社に変わるだけであり、契約者の返済義務がなくなるわけではない。住宅ローンの返済が滞れば、住宅は競売にかけられてしまう。

住宅ローンの借り換えも新規借り入れと同様に審査が必要だが、ほとんどのネット銀行は保証会社を使わずに融資をしている。そのため、ネット銀行の審査は対面銀行より厳しくなる傾向だ。

住宅ローンの借り換え時に、人によっては生活状況が大きく変わっていることもある。教育ローンの借り入れがあったり転職したてだったりすると審査ハードルがあがる。そのような要因があれば、なるべく解消してから住宅ローンの審査に申し込もう。

⑵ネット銀行の住宅ローンの借り換えでは諸費用が高く総返済額が増えるケースもある

ネット銀行に限ったことではないが、住宅ローンの借り換えには新規申し込みと同様の諸費用がかかる。住宅ローンの借り換えで金利が下がったとしても諸費用が高くつき、むしろ総支払額が増えることもある。借り換え時の主な諸費用は次のとおりだ。

住宅ローンの借り換えに
かかる諸費用
諸費用の内容
印紙税 契約書1通につき2~6万円程度
電子契約なら無料
保証料 ネット銀行は無料が主流
対面銀行は一括前払いか金利に上乗せタイプが主流
融資(事務)手数料 ネット銀行は借り入れ金額×2%程度が多い
対面銀行は3万円程度が多い
抵当権設定費用(登録免許税) 借り入れ金額×0.4%が基本
抵当権抹消費用 不動産1つにつき1,000円
司法書士報酬 10万円前後
全額繰り上げ返済費用 銀行により異なる
(※筆者作成、2020年8月時点)

住宅ローンの諸費用のなかで、保証料と融資(事務)手数料は大きな割合を占める。保証料と融資手数料はシーソーのような関係になっており、保証料がかかり融資手数料のかからないローンを「保証料型」、保証料がかからず代わりに融資手数料のかかるローンを「融資手数料型」と呼ぶ。ネット銀行は主に融資手数料型の住宅ローンを取り扱っており、融資金額の2%(税抜)を支払うのが一般的だ。

一方、保証料型の住宅ローンは借り入れ期間などによってかかる手数料が異なる。保証料型も35年ローンで借りる場合は融資金額の2%程度の手数料だが、借り入れ期間が短くなるほど保証料は少なくなる。たとえば住信SBIネット銀行と三菱UFJ銀行を例に2,400万円を15年ローンで借り換えると、それぞれの融資手数料と保証料は以下になる。

・住信SBIネット銀行……融資手数料52万8,000円
・三菱UFJ銀行……保証料28万7,568円
・2社の差額……24万432円(52万8,000円-28万7,568円)

住信SBIネット銀行と三菱UFJ銀行を比較すると手数料に約24万円もの差がつく。ネット銀行のほうが金利で有利な場合でも、手数料も入れると対面銀行のほうが有利なこともあるのだ。

住宅ローンの借り換えはある程度の年数が経過してから実行する人も多いだろう。大事なのは、諸費用の大きな割合を占める融資手数料や保証料も含めて総返済額を比較することだ。

⑶ネット銀行の住宅ローンは繰り上げ返済しても「戻し保証料」がない

ネット銀行は住宅ローンの保証料無料を対面銀行との差別化ポイントとして打ち出しているが、借り換え後に繰り上げ返済を検討している人は「戻し保証料」がないことに注意しよう。

保証料型の住宅ローンでは、保証料の支払い方法を一括前払いタイプ(外枠方式)と金利上乗せタイプ(内枠方式)から選択できる。一括前払いタイプを選択した場合、住宅ローンを繰り上げ返済すれば保証料の一部が戻ってくることがある。これを戻し保証料と呼ぶ。

一括前払いタイプは借り入れするすべての期間の保証料を先に支払うため、繰り上げ返済することで保証が必要なくなった期間分の保証料が戻ってくることがあるのだ。ただし戻し保証料があっても繰り上げ返済で短縮した期間分の保証料が丸々戻ってくるわけではない。

戻し保証料には経過した期間に応じた返戻率が設定されており、期間が経つほど返戻率は下がっていく。早く繰り上げ返済するほうが戻し保証料は多くなるが、1回ごとに保証の解約にかかる手数料が数千~1万円程度、さらに振込手数料もかかる。そうした手数料を引いて戻し保証料の残額があれば返戻される。具体的な返戻率は以下を参考にしよう。

・当初支払った保証料が57万8,910円だった場合の戻し保証料と返戻率

経過年数 1年 3年 5年 10年 15年
未経過
保証料
53万7,673円 45万4,660円 38万849円 23万1,775円 12万5,749円
戻し
保証料
51万789円 38万6,461円 28万5,636円 17万3,831円 9万4,311円
返戻率 88.2% 66.8% 49.3% 30.0% 16.3%
(全国保証株式会社のホームページより筆者作成、2020年8月時点)

ネット銀行の住宅ローンは保証会社を利用せず融資しており、保証料はそもそもかからない。そのため繰り上げ返済しても戻し保証料がない。一括や分割で繰り上げ返済を考えているなら、対面銀行のほうが得になる可能性もある。繰り上げ返済を計画している人は返戻金も考えて住宅ローンの借り換えを検討しよう。

⑷ネット銀行の団体信用生命保険は給付条件が厳しい場合もある

民間の住宅ローンを借りる場合、新規でも借り換えでも必ず団体信用生命保険に加入しなければならない。団体信用生命保険は契約者が死亡したり高度障害状態になったりしたときに、保険金で住宅ローンが返済される。

ネット銀行の団体信用生命保険は保険金の給付条件が厳しい場合もある。参考までに3つのネット銀行の保障内容を紹介する。健康面に不安がある人は団体信用生命保険の給付条件をしっかりチェックしよう。

・住信SBIネット銀行……8大疾病が保障対象だが全額返済条件は厳しい

住信SBIネット銀行の団体信用生命保険の特徴は、金利の上乗せなしで全疾病保障が付くところだ。全疾病とは以下の8大疾病とそれ以外の病気やケガを指し、それらを原因とした就業不能状態が一定期間続くと最長1年まで毎月の返済が保障される。

・がん(悪性新生物)
・急性心筋梗塞
・脳卒中
・高血圧症
・糖尿病
・慢性腎不全
・肝硬変
・慢性膵炎

病気の対象範囲は広いが、がん診断のみや脳卒中などで所定の状態が一定期間継続するだけで全額返済されるような団体信用生命保険と比べると、やや厳しく映る。保険金で住宅ローンを全額返済されるためには、12ヵ月超の就業不能状態が条件である。がんと診断され半年後に職場復帰したとしても対象にはならない。

働き方が変化し収入が下がれば、住宅ローンの返済が負担になってしまうだろう。その人の考えかたにもよるが、もう少し手厚い保障を求めたい人は別の選択肢を検討してもいい。

・auじぶん銀行……がん以外の保障は条件が厳しい

auじぶん銀行の団体信用生命保険は5つのプランから選べる。そのうち「がん50%保障団信」は上乗せ金利なしで、がんと診断されれば住宅ローンの半分が返済される。金利に0.2%上乗せすれば全額返済される「がん100%保障団信」もある。がんに対する不安が大きい人なら選択肢になるだろう。

「がん50%保障団信」、「がん100%保障団信」には、すべての病気やケガに対して保障も付いているが、180日以上入院すれば住宅ローンが全額返済されるというものだ。長期で入院するケースはまれであり、該当する可能性は低いだろう。がん以外に生活習慣病なども心配な場合は、もう少し給付条件の緩い団体信用生命保険が向いているかもしれない。

・イオン銀行……3大疾病以外の給付条件は当てはまりにくい

イオン銀行の団体信用生命保険は通常のプランに加え、金利0.1%上乗せでがん特約、0.3%上乗せでがんを含む8疾病保障を付けられる。

どちらのプランでもがんと診断されれば住宅ローン残高が全額返済される。8疾病保障はがん以外も対象だが、脳卒中と急性心筋梗塞は所定の状態が60日以上継続、そのほかの高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎の場合は12ヵ月超の就業不能状態が条件になる。

がん、脳卒中、急性心筋梗塞はいわゆる3大疾病と呼ばれ、この3つに関してはよく見かける条件でそこまで厳しくないが、残り5つの疾病については厳しい条件だ。疾病で12ヵ月超の就業不能が続く状態は重度の疾患だと考えられ、該当する人がかなり絞られるだろう。

イオン銀行は3大疾病保障を重視したい人にとってはまずまずの条件だが、可能性の低いそれ以外の疾病保障も付けなければならず、人によっては金利0.3%の上乗せは高く感じるだろう。

2.ネット銀行での住宅ローンの借り換えがメリットになる3つの条件

住宅ローンをネット銀行で借り換える場合は注意点を踏まえ、それでもメリットがあれば検討しよう。一般的に借り換えメリットを得やすいのは、以下の3つに当てはまる場合だ。

条件1……住宅ローンの残高が1,000万円以上ある
条件2……借り換え後の金利が1%以上低くなる
条件3……住宅ローンの残存期間が10年以上ある

この3つの条件に当てはまる人は、借り換えで手数料を支払ったとしても住宅ローンの負担が軽減される可能性が高い。住宅ローンの借り換えメリットが具体的にどのくらいあるかは、銀行のホームページ上でシミュレーションしよう。今回は住信SBIネット銀行で試算してみる。

  パターン1 パターン2
借り換え前 借り換え後 借り換え前 借り換え後
住宅ローン残高 1,800万円 1,800万円 800万円 800万円
金利 2.0% 1.0% 2.0% 1.0%
残存期間 10年 10年 8年 8年
総返済額 1,987万4,838円 1,892万6,871円 866万3,667円 832万9,521円
メリット 35万7,967円 1万146円

(※住信SBIネット銀行のシミュレーションツールより筆者作成、2020年8月時点)

パターン1は先ほどの条件を満たす借り換えであり十分メリットがある。一方、パターン2のように住宅ローン残高が1,000万円を下回り、残存期間も10年未満と条件は満たしていないが、借り換えメリットがある場合もある。3つの条件をすべて満たさなくても、メリットが出ることもあるのだ。

借り換え前の銀行に支払う繰り上げ返済手数料を忘れずに

住宅ローンの借り換え時には元の銀行で全額繰り上げ返済手数料がかかる。先ほどのシミュレーションは諸費用を含めて計算しているが、住宅ローンの全額繰り上げ返済手数料は含まれていない。住宅ローンの繰り上げ返済にかかる手数料は銀行ごとで異なるため、借り換えシミュレーションをしても表示していないところが多い。シミュレーションするときは、そこも含めて最終的に借り換えメリットがあるのか確認しよう。

3.住宅ローンの借り換え時に失敗しないネット銀行の選び方

住宅ローンの借り換えシミュレーションをしてみて十分にメリットがあるなら、具体的なネット銀行を選んでいこう。基本的には借り換え金利、手数料を含めた総返済額、団体信用生命保険の中身を比較すればよい。

住宅ローンの借り換え金利タイプは目的に応じて選択する

住宅ローンの金利タイプは借り換え時も同様で「変動」、「固定」、「固定期間選択型」の大きく3つに分かれている。ネット銀行は変動金利が主流だ。もちろん固定金利や固定期間選択型を積極的に取り扱うところもあるが、目的に合わせて選ぶ金利を間違えないようにしよう。

変動金利……借り入れ金利を下げて返済負担を軽減したい
固定金利……金利を固定して今後の金利上昇に備えたい
固定期間選択型……一定期間の金利上昇リスクを回避したい

将来の金利上昇リスクは低いと考え、単純に住宅ローンの返済負担を軽減したいなら変動金利を選ぼう。逆に住宅ローンの金利上昇リスクが高いと考える場合は固定金利だ。子供の教育費がかかるなど一定期間の返済負担を増やしたくないなら、固定期間選択型住宅ローンを選ぶ方法もある。自分が何のために住宅ローンの借り換えをするのか明確にし、金利タイプを絞り込んでいこう。

ネット銀行は住宅ローンの借り換えで返済負担を抑えたい人に向いている

ほとんどの人は住宅ローンの借り換えにより返済負担を軽減したいだろう。その場合、変動金利や固定期間選択型を選ぶことが多いはずだ。ネット銀行の主力商品は変動金利だが、固定期間選択型を取り扱っているところも多く、有力候補になりやすいだろう。対面銀行より金利の低い住宅ローンも多いため、返済負担を抑えたい人にとってネット銀行は検討する価値がある。

4.住宅ローンの借り換えにおすすめのネット銀行5選(変動金利の場合)

住宅ローンの借り換えは何を重視するかによって選ぶ銀行も変わるが、今回は主力商品である変動金利を軸に5つのおすすめネット銀行を紹介する(2020年8月現在)。

⑴auじぶん銀行……がんと診断されたらローン残高が半分になる「がん50%保障団信」が無料付帯

auじぶん銀行は三菱UFJ銀行とKDDIにより設立されたネット銀行だ。住宅ローンは業界トップクラスの低金利にもかかわらず、がんと診断されたらローン残高が半分になる「がん50%保障団信」が無料付帯されている。「じぶんでんき」とセット契約すれば、さらに0.03%下がった優遇金利になる。

auじぶん銀行 内容
変動金利 0.41%
事務手数料 2.2%(税込)
保証料 無料
団体信用生命保険 ・「がん50%保障団信」は上乗せ金利なし
・金利+0.2%で「がん100%保障団信」
・金利+0.3%で「11疾病保障団信」
その他 ・「じぶんでんき」とセット契約でさらに0.03%引き下げ
・契約をネット完結でき収入印紙不要
(auじぶん銀行のホームページより筆者作成)

⑵ジャパンネット銀行……収入印紙が不要などトータルコストを抑えやすい

ジャパンネット銀行の住宅ローンは、引き下げのない状態なら最も低い金利水準で提供されている。0.1%の金利上乗せがあるものの、「がん50%保障団信」を付けても業界トップクラスの低金利を維持できるほどだ。

ジャパンネット銀行では低金利で住宅ローンを借り入れできるのに加え、契約をネットで完結できるので収入印紙も不要など、トータルコストを抑えやすい。

ジャパンネット銀行 内容
変動金利 0.380%
事務手数料 2.2%(税込)
保証料 無料
団体信用生命保険 ・金利+0.1%で「がん50%保障団信」
・金利+0.2%で「がん100%保障団信」
・金利+0.3%で「11疾病保障団信」
その他 契約をネット完結でき収入印紙不要
(※ジャパンネット銀行のホームページより筆者作成)

⑶ソニー銀行……金利金利+0.2%で3大疾病を保障、手厚い団信が魅力

ソニー銀行の住宅ローンは団体信用生命保険が特徴的だ。金利+0.2%で3大疾病を保障でき、急性心筋梗塞と脳卒中は所定の手術、がんは診断確定でローン残高が免除される。金利の上乗せプランであれば、がん診断確定後にローン残高免除とは別に100万円が給付される。上皮内がんや皮膚がんの場合もローン残高の免除はないが50万円の給付があり、万が一に手厚い住宅ローンといえる。

ソニー銀行 内容
変動金利 0.297%
事務手数料 2.2%(税込)
保証料 無料
団体信用生命保険 ・「がん団信50」は上乗せ金利なし
・金利+0.1%で「がん団信100」
・金利+0.2%で「3大疾病団信」
・金利+0.2%で「生活習慣病団信」
その他 ・優遇ステージが1ランクアップ
・契約をネット完結でき収入印紙不要
(※ソニー銀行のホームページより筆者作成)

⑷楽天銀行……一律33万円の事務手数料、諸費用を大幅に抑えられる場合がある

楽天銀行の住宅ローンはネット銀行には珍しく事務手数料が一律33万円の定額だ。全疾病保障とがん50%保障も無料付帯されており、住宅ローンの借り換え金額にもよるが、諸費用を大幅に抑えられる可能性がある。団体信用生命保険では、全額ではなく月々の返済額保障であれば、就業不能状態の判定が短いのも安心できる保障内容だ。

楽天銀行 内容
変動金利 0.527%
事務手数料 一律33万円(税込)
保証料 無料
団体信用生命保険 ・全疾病保障とがん50%保障が無料付帯
・金利+0.2%でがん100%保障
・毎月27日時点で就業不能状態が15日間あれば
月々の返済額を保障
その他 楽天銀行からの返済で会員ステージが1ランクアップ
(※楽天銀行のホームページより筆者作成)

⑸イオン銀行……イオングループでの毎日の買い物が5%オフに

イオン銀行が提供する住宅ローンの最大の特徴は、イオングループでの毎日の買い物が5%オフになることだ。イオンやマックスバリュ、ダイエーといった実店舗だけでなくオンラインショップも対象である。節約した分を繰り上げ返済に回せば利息もカットでき、イオングループのヘビーユーザーには魅力的な住宅ローンではないだろうか。

イオン銀行 内容
変動金利 0.47%
事務手数料 2.2%(税込)
保証料 無料
団体信用生命保険 ・金利+0.1%でがん100保障
・金利+0.3%で3大疾病と5つの重度慢性疾患を保障
その他 イオングループでのお買い物が毎日5%オフ
(※イオン銀行のホームページより筆者作成)

5.住宅ローンの借り換えはネット銀行だけでなく対面銀行も比較する

ネット銀行の住宅ローンは低金利や特典があるなど特徴的ではあるが、必ずしも対面銀行よりも有利に借り換えができるとは限らない。総支払額で見れば対面銀行のほうが安かったり、団体信用生命保険の給付条件が緩かったりすることもある。単純な金利比較ならネット銀行が借り換え候補になることは間違いないが、それだけでなく対面銀行も一緒に比較して検討するようにしてほしい。

執筆・國村功志(資産形成FP)
大手証券会社で株式・債券・投資信託などの金融商品販売に携わる。その後、ファイナンシャルプランナーの養成団体やFP事務所を経て、現在は資産形成FPとして活動。個人の資産運用経験も活かし、金融機関や一般の人向けに毎月セミナーも行っている。CFP®️、証券外務員一種

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