現代においてもジェンダーギャップが埋まらず、性別役割分業意識の強い日本社会において、男性が育児休業を取るのは難しい現状でした。この状況を打破するために、政府は新たな制度の検討に乗り出すようです。

男性の育児休業取得率は7.48%

男性の育児休暇
(画像=dusanpetkovic1/stock.adobe.com)

厚生労働省が2020年7月31日に公表した「令和元年度雇用均等基本調査」の結果で、育児休業取得者の割合は女性が83.0%なのに対し、男性はわずか7.48%にしか満たないことが分かりました。この数字は前回調査よりも1.32%上昇しているとはいえ、男性が満足に育児休業を取得できていない状態が見て取れます。

男性全員が育児休業を取得できる環境の構築を検討

2020年3月4日、西村康稔経済再生担当大臣が専門調査会「選択する未来2.0」という有識者会を立ち上げました。同年7月に公表された中間報告にて、「性別役割分担意識の改革」についての提案がなされました。

同報告では、コロナ禍によるリモートワークの普及は根強く残る性別役割分担意識改革の好機ととらえ、男性に対して育児休業の取得の義務化や強力なインセンティブを付与し、男性全員が育児休業を取得できる環境を目指すとしています。

コロナで家族への意識が変わった人も多い。仕事より生活を重視するようになった人も

また、内閣府が2020年6月に行った「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によって、コロナが家庭を重視する人を増加させたことが分かりました。

「感染症拡大前に比べて、家族の重要性に関する意識はどのように変化しましたか」という問いに対して、「家族の重要性をより意識するようになった」に半数近い49.9%が回答。また、感染症拡大前に比べて自身の「仕事と生活のどちらを重視したいか」と尋ねる質問に対しては、「生活を重視するように変化した」と半数が回答しました。

家庭への意識が変わり家族を大切にする人が増えれば、取得の妨げになっていた育児休業に関するハラスメントも減少し、男性の育児休業の義務化もスムーズに決まるかもしれません。

人々の意識とともに制度も変わっていくかもしれない

コロナは人々の生活を大きく変えていきました。外で人と会うことが少なくなり、リアルで密なコミュニケーションは家族としかとらなくなった方もいるでしょう。自宅で過ごす時間が増えたことで、家族に対する感情にも変化がみられるようです。身近な人を大切に、家族を幸せにと願う人が増えていけば、日本に根強くある「男性は働き、女性は家にいるもの」という性別役割分担意識も変わるでしょう。性別に関係なく、誰もが育児休業を取得できる日はそう遠くなさそうです。(提供:YANUSY

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