(本記事は、八木龍平氏の著書『成功している人は、なぜ聞き方がうまいのか?』日本文芸社の中から一部を抜粋・編集しています)

進化心理学でわかる男女の本能

会話
(画像=PIXTA)

●聞き上手と男女の関係とは?

よく、女性はただ愚痴を聞いてほしいだけなのに、相手の男性(夫や恋人など)は余計なアドバイスや意見をしたがって不満に思われる、という話を聞きます。

ここでは「男女の関係」における聞き上手についてお話しします。

少し前に、別れた妻と結婚した理由を聞かれたことがあります。

私の前作『運を呼び込む!成功している人のスキマの法則』(扶桑社)、前々作『成功する人が磨き上げている超直感力』(KADOKAWA)でよくご紹介したので、ご記憶の方もいるでしょう。

私が「うちの妻のことを応援しているから、応援のひとつの形が結婚だったんです」と答えたところ、その場にいた人たちに驚かれました。

「内助の功」といわれるように、夫を応援し、もり立てることが女性の役割と長らくされてきました。スポーツ選手や経営者など、成功者と呼ばれる男性にはそんな素晴らしい奥様がついていたという逸話はよく語られるし、まるでそうでなければいけないかのような風潮もあります。

そのためか、男性が「奥さんを応援するために結婚する」のを、意外に思った人もいるのでしょう。そんな人たちから見たら、その後「別の男性がパートナーになったほうが、より妻の応援になる」という理由で別れたときは、もはや理解不能だったでしょう(笑)。

私は進化心理学に賛同していて、その内容は、男性の本能は多くの女性を相手に種をまこうとする、つまり浮気願望があるとします。誰もが知っていることですね。

しかし、女性の本能はさほど知られてないでしょう。それはより良いパートナーを求めて、次々と本命を乗り換えることです。

男性の場合、本命と浮気相手は、脳の活性化する場所が異なります。したがって本命は変化しにくいのですが、次々と浮気相手も欲します。

女性の場合、本命も浮気も、脳の活性化する場所は変わらない。つまり、いつも本気で、環境の変化に応じて、本命を変えることを欲します。

環境が変われば、適した相手も変わりますからね。

さて、そんな私は元妻と毎日、よく話していました。2時間、3時間と話すことも珍しくなかったです。

そのときに私が心がけていたのが、相手の思いを肯定することです。

もともと「自分には計り知れない女性」と尊敬していたので、否定したり、意見を言ったりせずに話を聞き、そして認めていることを伝える。それも、自分にとってプラスになる面だけを認めるのではなくて、自分にとってマイナスになる面も認める。

私と元妻の関係でいえば、もともと私たちは東京在住でしたが、その後、妻は地域活性化を目的に離島に移住。別々に住むことをまず認め、次に、離島での安全や生活のために、私と別れて離島の男性をパートナーにすることを認めました。

長いこと話していると、やはり「相手にとって何がいい選択なのか」わかりたくなくとも、わかってしまいますからね。その選択を、相手が自ら選んだら(こちらからお勧めはしません!)、こちらにマイナスに感じても、認める。

進化心理学を学べば、男性社会が、女性に経済力を持たせなかったり、女性を実家から引き離して男性の実家に嫁入りさせたり、女性の浮気を特に責めたり、女性がおとなしくおしとやかでいるための道徳をつくったりした事情は、理解できます。

それだけ別の本命に乗り換えられるのが、怖かったんでしょう。

ただ、そうやって女性の力を奪う・女性が力を奪われる時代は終わりました。

世の女性たちから「聞き方が下手」「私の話を聞いてくれない」と言われがちな男性ですが、「男女の利害は、たとえ夫婦や恋人でも突き詰めると違う」と理解し、それもありだと認めない限り、女性相手に男性が、本当の意味で聞き上手になることは難しいと思います。

男性が最初に知る女性=母親とは、決定的に違う部分です。

女性の話を聞くのがうまくないと思っている男性は、「利害関係のない女性」の話を、よく聞いてみてはいかがでしょうか。女性は「自分にとって利益になる・下手にあつかったら害があると判断した男性」の話は、よく聞きます。逆に言うと、利益なし・害なしと判断した男性の話を、好んで聞くことはありません。

女性は男性相手だと、基本「左脳人間」なのでドライです。男性は逆に、女性相手だとウエットな「右脳人間」になりがち。だからこそ、格好つけず、そのまま素直に「右脳人間」をやれば、おのずと聞く力も高まります。

左脳は私とあなたを分ける脳、右脳は私とあなたをつなげる脳です。

男性は多くの女性とつながりたいと本能的に思っていますから、社会倫理を踏まえた上で、女性とコミュニケーションを取れば取るほど、聞く力も高まるでしょう。そして女性が聞く力を高めるのは、好きな男性、興味ある男性、露骨に言えば「落としたい」と判断した男性とお話しするのが一番です。

つながりたい相手にこそ聞く力を発揮するのは、女性も同じです。

成功している人は、なぜ聞き方がうまいのか?
八木龍平(やぎ・りゅうへい)
1975年京都府生まれ。武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部・兼任講師。北陸先端科学技術大学院大学で博士号(知識科学)を取得。富士通研究所にて「聞き方のメソッド」を開発後、作家に転身。

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