(本記事は、八木龍平氏の著書『成功している人は、なぜ聞き方がうまいのか?』日本文芸社の中から一部を抜粋・編集しています)
母音のあいづちとチャクラの秘密
●合コンで使える「さしすせそ」
あいづちには、いくつかの「定番」があります。
しかも、それぞれのあいづちには、特有の効果がある──と言ったら驚くでしょうか。
そもそも、音には独特なエネルギーがあります。
特に母音は、それぞれがチャクラ(人体にあるエネルギーの中枢)の働きと結びついていて、それを発したり、聞いたりすることが精神や体に影響を与えます。
ここでは、そんなあいづちの働きを紹介してみようと思います。
その前に、ちょっと軽い話題からいきましょう。
定番のあいづちとして有名なものに、「合コンで使えるさしすせそ」というものがあります。たぶん、どこかで聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
さ……さすが し……知らなかった す……すごい せ……センスがいい そ……そうなんだ
ようするに、相手を褒めて、気分良くさせるあいづちです。これを合コンのような場で使うと、ちょっと好感度を上げることができる。いわゆるモテテクのひとつでしょう。
もちろん、これは真面目なカウンセリングの本に出てくるような話ではありません。他愛ないと感じる人もいるでしょう。
けれども、こういうテクニックを道具として持っておくことでコミュニケーションがうまくいく可能性が高まるのなら、使ってみればいいのです。
以下で紹介する、聞き上手になるための定番のあいづちも、聞き方のバリエーションを増やすつもりで、気軽に取り入れていただきたいと思います。
●母音のあいづち「あいうえお」の秘密
ここで注目するのは、主に母音です。
母音(あいうえお)による定番のあいづちには、実はちょっとした秘密があるのです。
あ……ああー(感心したように) い……いいですね、いやぁ、いえいえ う……うーん(あいまいに)、うん? え……えぇ?(マジですか?という感じ) お……おー(感心したように)
どれも、人の話を聞くときに使える、よくあるあいづちです。
そして、あいづちを構成している母音は、人体のチャクラにそれぞれ対応しています。ご存じかもしれませんが、チャクラは人体に点在するエネルギーの中枢で、ヨガなどで重視されるものです。
チャクラは全部で7つあり、下から第1チャクラ、第2チャクラ……と番号がついています。それぞれのチャクラに、どの母音が対応しているかは、下図を見てください。第2チャクラから上に、う、お、あ、え、いの順で説明します。
■「うーん」(第2チャクラ)決断や決定できる
まず、「う」は第2チャクラ、へその下にあるチャクラに対応しています。
「ふぅーむ」の「ふ」とか、「うーん」の「う」とかひと呼吸するときには、母音の「う」の発声がともなっています。
「う」の音が、第2チャクラ、すなわち丹田に作用し、「肚がすわる」効果がある。
肚がすわると、自分の意思が強くなります。決断や決定ができるようになるエネルギーです。
面白いことに、自身の第2チャクラのエネルギーが活性化することで、相手のチャクラも活性化します。あいづちを打つことで、自分だけでなく、相手の肚もすわる。結果として、お互いの意思決定力も高まるのです。
■「おー」(第3チャクラ)自信を高める
次の第3チャクラに対応しているのは、「お」の音です。
対応する体の場所は、へその上の腹です。
第3チャクラは自信を司るので、「お」のあいづちを打つと、自信が湧いてくる効果があります。これも、自分と相手の自信を高めてくれるわけです。
■「ああー」(第4チャクラ)信頼関係を深める
第4チャクラは「あ」で活性化します。このチャクラは別名「愛のチャクラ」。何かを受け取ることができるようになる働きを持っています。
「あ」であいづちを打つことによって、相手の話をよく理解できるようになる効果があります。もちろん、相手も自分の言葉をしっかりと受け取ってくれるようになる。「信頼関係を深めるあいづち」と言ってもいいでしょう。
対応する体の場所は、胸の中心になります。
■「えぇ?」(第5チャクラ)創造性や自立心が高まる
第5チャクラは、「え」。のどにある第5チャクラは、自己表現を担当しています。ここが活性化すると、創造性や自立心が高まるのです。「え」を使ったあいづちで、話し手の自己表現のエネルギーを引き出しましょう。
■「いいですね」(第6チャクラ)洞察力を高める
第6チャクラは「い」です。額にあるチャクラで、洞察力を高めるとされています。
だから、相手の言葉から未来の可能性をイメージできるようになるだけでなく、相手が未来の可能性をイメージするエネルギーを高めます。
将来の話、新規企画のような未来のアイデアについて聞くときに適したあいづちです。
企画会議で「いいね」「いいですね」を多用するといいのは、みんなの洞察力が高まるからです。
ここまでは、う、お、あ、え、い、の母音とそれに対応するチャクラです。
母音以外でも、チャクラと結びついて不思議な力を持っている音があります。それは、子音の「む」と「ん」です。
■「むー」(第1チャクラ)大地のエネルギーで行動力がアップ
第1チャクラと結びついているのは「む」。ひらがなの「む」というよりは、口を閉じて、下顎に舌を付けた状態で出す子音の「m」と言ったほうが正確でしょう。
この口の形で声を出すと、「むー」または「んー」という感じの音が出ます。
第1チャクラは大地から湧きあがるエネルギーを人体に取り込む入り口です。対応する体の場所は、性器と肛門の間付近で、人体と大地を結びつけています。
このチャクラが活性化すると、大地からのエネルギーをうまく吸収できるようになり、結果として、元気になり行動力がアップするのです。
■「んー」(第7チャクラ)流れにうまく乗れる
第7チャクラは、第1チャクラと対称的です。このチャクラと結びついている音は、舌を上顎につけて出す「n」の音。ひらがなで書けば「ん」ですが、先ほどの「m」の音も「ん」とも聞こえます。舌の位置が上と下で違う、と区別してください。
第7チャクラは宇宙、天につながるチャクラで、運を招くとされています。なぜかわからないけれどうまくいく、流れにうまく乗れるというイメージです。
対応する場所は、頭の上。だいたい5センチから10センチ上位が多いでしょうか。 もはや人体の外です。
話をしていて、良いアイデアが出なくて、行き詰まることがあると思います。そんなとき、人は視線を上に向けて「んー……」と考え込むものです。
そのときは、舌を上顎につけて「n」の音を使うようにしましょう。うまく会話が流れ始める助けになるはずです。
聞き方のテクニックとして、あいづちを活用しよう、というのはよく言われることです。けれども、あいづちにどんな音(声)を使うか、という視点は珍しいのではないでしょうか。
それぞれの音を使ったとき、実際にご自身の体のどの辺りが反応するか、ぜひ実践してご確認ください。
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