物語コーポレーション <3097> と聞いて思わず「焼肉」を食べたくなった人は、相当な肉好きかもしれない。同社は焼肉食べ放題の「焼肉きんぐ」を筆頭にラーメン、和食専門店、お好み焼きなどの飲食店を全国展開する上場企業だ。新型コロナ禍で外食産業が苦戦を強いられる中、郊外型の回転寿司や焼肉チェーン店は比較的健闘している。「焼肉きんぐ」も新型コロナ禍にありながらも健闘している飲食業の一つだ。今年の既存店売上高は、主要都市での再緊急事態宣言を受けて苦戦したものの「宣言前」の2020年後半は2ケタの伸びを示していた。経済活動再開後のポテンシャルへの期待からか、物語コーポレーションの株価は先週3月22日に年初来高値となる7430円を記録、2020年4月6日の安値2325円から1年足らずで3.2倍に上昇している。

今回は物語コーポレーションの話題をお届けしよう。

「焼肉きんぐ」焼肉業界のトップブランドを目指して

物語コーポレーション,株価
(画像=ocsa / pixta, ZUU online)※画像はイメージです。

物語コーポレーションの源流は、1949年に愛知県豊橋市で創業したおでん屋「酒房源氏」にまでさかのぼる。1969年9月には株式会社げんじを設立、1995年12月には焼肉1号店となる「焼肉一番カルビ」曙店を愛知県豊橋市にオープンした。そして、1997年6月には社名を物語コーポレーションに変更している。人は誰もが、幸せになりたい、自分らしくありたい、自己実現をしたい、と願っている。そう願いながらも目指すプロセスは多様であり、一人一人が「自分の物語」を持っている。多様な「自分物語」を持つ人々が集まって、会社の物語を創造したい。そんな想いを込めての社名変更だった。

焼肉業態の新ブランド「焼肉きんぐ」御経塚店を石川県石川郡にオープンしたのは2007年3月のことだった。その後の物語コーポレーションの急成長は「焼肉きんぐ」の発展の歴史といっても差し支えない。主に郊外のロードサイドを中心に展開する「焼肉きんぐ」は、わずか14年ほどで店舗数において「牛角」に次ぐ業界第2位の焼肉チェーン店にまで急成長した。物語コーポレーションは『2021年6月期 第2四半期 決算説明資料』で焼肉業界のトップブランド確立を目標に掲げ、同上期は新型コロナ禍にありながらも10店の新規出店を実施したことを明らかにしている。