「ジャックスカードプラチナ」はプラチナグレードにしては年会費がリーズナブルで、1.5%という超高還元率に加え、年間6回の海外空港ラウンジ利用、コース料理1名分無料、最高1億円の海外・国内旅行傷害保険など、プラチナらしいサービスを受けられる1枚だ。ここではメリットだけでなく、デメリットも含めて詳しく紹介しよう。

1,カードの基本スペックと審査基準――プラチナランクのサービスと高還元率を両立

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(画像=thinkthink/stock.adobe.com)

「ジャックスカードプラチナ」は、プラチナランクとしては年会費が手頃な2万円台前半であるにもかかわらず、コース料理1名分無料、最高1億円の海外・国内旅行傷害保険と特典・サービスが充実している。さらに還元率が1.5~2%で、超高還元率カードの部類に入るクレジットカードだ。

このお得なステ―タスカードについて、まずは基本スペックから見ていこう。

「ジャックスカードプラチナ」の基本スペック

国際ブランド Mastercard
年会費 2万2,000円(税込)
家族会員無料
ポイントサービス ラブリィポイント
通常ポイント還元率 1.5%
ポイント交換対象 Amazonギフト券
dポイント
JAL/ANAマイル など
空港ラウンジサービス 国内32空港
世界1,000ヵ所超の空港ラウンジが無料
(年間6回まで)
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(利用付帯)
海外・航空便遅延費用保険(自動付帯)
国内・航空便遅延費用保険(利用付帯)
ショッピング・プロテクション(利用付帯)
追加カード 家族カード
ETCカード
電子マネー QUICPay(Apple Pay/Google Pay経由)

審査基準・審査難易度……年収は600万円以上が理想

プラチナカードとしては年会費が安い「ジャックスカードプラチナ」だが、ジャックスカードは信販系クレジットカードとしては審査が比較的厳しいと言われている。ネットの口コミ情報になるが、年収は最低でも400万円以上、600万円以上が理想で、勤続年数は3年以上あるのが望ましいという。

ただし、年収や勤続年数の条件を満たしていても、過去にクレジットカードやカードローン、携帯電話端末の分割払いなどで延滞があると、審査通過は難しくなる。

ステータス性……銀行系プラチナカードほどではないがステータス性は十分

ワンランク下の「ジャックスカードゴールド」とスペックを比較すると、ステータス性もかなり高いことがわかる。参考までに両者の比較表を紹介しておこう。

ジャックスカード
プラチナ
ジャックスカード
ゴールド
年会費(税込) 2万2,000円
家族会員無料
5,500円 ※初年度無料
家族会員1人目無料
2人目以降550円※初年度無料
通常ポイント還元率 1.5% 0.5%
空港ラウンジ
サービス
国内32空港
世界1,000ヵ所超の空港ラウンジが
無料(年間6回まで)
国内32空港
レストラン
1名分無料
あり なし
旅行傷害保険
(海外自動付帯、
国内利用付帯)
海外最高1億円※2
国内最高1億円※2
海外最高3,000万円※2
国内最高3,000万円※2
航空機遅延費用保険
(海外自動付帯、
国内利用付帯)
海外最高6万円※2
国内最高6万円※2
海外最高4万円
国内最高4万円
ショッピング・
プロテクション
年間最高300万円 年間最高100万円
※2、家族特約付き

2,「ジャックスカードプラチナ」の3つのメリット

ここからは、「ジャックスカードプラチナ」にはどのようなメリットがあるのかを紹介していく。特に注目したいのは、空港ラウンジ無料利用、コース料理1名分無料、充実の旅行保険の3点だ。

メリット1,国内主要空港ラウンジ+年間6回の海外空港ラウンジ無料利用!その他トラベルサービスも

本会員、家族会員ともに、空港ラウンジサービスとして国内主要32空港のラウンジを無料で利用できる。加えて世界1,000ヵ所を超える空港ラウンジが無料で利用できる「ラウンジ・キー」のサービスを年間6回まで利用できる。

国内空港ラウンジサービスの対象空港は、以下のとおり。

新千歳空港 函館空港 旭川空港 青森空港
秋田空港 仙台国際空港 新潟空港 富山空港
小松空港 成田空港 羽田空港 富士山静岡空港
中部国際空港 関西国際空港 神戸空港 大阪国際空港(伊丹)
岡山桃太郎空港 米子空港 広島空港 出雲空港
山口宇部空港 高松空港 徳島空港 松山空港
北九州空港 福岡空港 大分空港 長崎空港
熊本空港 宮崎空港 鹿児島空港 那覇空港

その他のトラベルサービスとして、空港での特典や旅行系の優待や割引なども提供される。

サービス名 内容
Mastercard
「Taste of Premium」
トラベルサービス
海外用携帯電話・WiFiレンタルサービス、
国際線手荷物宅配、空港クローク、
国内高級ホテル・高級旅館、
海外ホテルにて、Mastercardによる優待が提供される
「J'sコンシェル」の
トラベルサービス
ジャックス提供の優待サービス
「J'sコンシェル」で、国内・海外旅行、
ホテル・旅館の割引などさまざまな優待が提供される
「ジャックス・
トラベルデスク」優待
「ジャックス・トラベルデスク」からの
申し込みで大手旅行会社の国内・海外パッケージツアーが
3~5%オフ 特典付きコース、
海外旅行日本語でのサポートも提供
海外リザーブサービス 海外旅行先の出発前にジャックス・トラベルデスクにて、
オプショナルツアーやショーチケット申し込み、
人気レストランの予約などができる(1件2,000円)
海外レストラン
WEB予約サービス
海外旅行の出発7日前までなら
手数料無料でレストランを
事前予約できる(予約操作は日本語)
海外用モバイルデータ
通信レンタルサービス
海外用WiFiルーターレンタル10%オフ
海外レンタカー
割引サービス
ハーツレンタカー、エイビスレンタカーが5~20%オフ
海外おみやげサービス 海外のおみやげを20%オフで購入できる

メリット2,コース料理1名分無料など、グルメ・レジャーの各種優待が提供される

特筆すべき特典として、Mastercard「Taste of Premium」のグルメサービスとして提供される「ダイニング by 招待日和」が挙げられる。これは、国内主要エリアにある約200店舗のレストランで、所定のコースを2名以上で予約すると1名分が無料になるというもの。

1人1ヵ月あたり2回までの利用と回数制限はあるものの、新しい店を開拓するのにうってつけのサービスなので、グルメに目のない人は大いに活用できそうだ。

この他、グルメ・レジャー分野では以下の優待が提供される。

サービス名 内容
プレミアムダイニング 有名ホテルのブッフェや星付きレストラン、
各ジャンルの名店、アフタヌーンティープラン、
夜景の美しいレストランなどを優待価格で利用できる
食べタイム ファミリーレストランやファストフードなどの
飲食チェーン店のほか、 和食、中華、イタリアン、ブッフェ、
焼肉、居酒屋、ランチなどで使えるクーポンを提供
Mastercard
「Taste of Premium」
レジャーサービス
Mastercard「Taste of Premium」が提供する、
国内・会員制ゴルフ、 海外有名ゴルフコース、
ヘリクルーズ、歌舞伎・能などの優待を利用できる
「J'sコンシェル」の
レジャーサービス
観光施設、アミューズメント施設、
カラオケ、水族館、演劇・コンサート、映画館、
リラクセーションサロン・エステ、ヘアサロン・スパなど、
多種多様な店舗を優待価格で利用できる

メリット3,最高1億円の海外・国内旅行傷害保険、航空便遅延費用保険、ショッピング保険が付帯

「ジャックスカードプラチナ」には、最高1億円の海外・国内旅行傷害保険、最高6万円の航空便遅延費用保険、年間最高300万円のショッピング保険など充実した保険が付帯する。詳細を見てみよう。

・旅行傷害保険は最高1億円で家族特約も

最高1億円の海外・国内旅行傷害保険が付帯する。海外は旅行代金のクレジット払いの有無に関わらず保険が付帯する「自動付帯」で、国内はクレジット決済した場合のみ付帯する「利用付帯」だ。

海外・国内のいずれも、家族カードを持たない家族(配偶者および満19歳未満の家族)にも保険が適用される家族特約が付く。

海外旅行傷害保険(自動付帯)

補償項目 保険金額
本会員 家族会員 家族特約対象者
傷害死亡 最高1億円 最高2,000万円
後遺障害 最高1億円 最高2,000万円
傷害治療費用 最高300万円 最高200万円
疾病治療費用 最高300万円 最高200万円
賠償責任 最高3,000万円 最高1,000万円
携行品損害※1 最高100万円
救援者費用※2 最高300万円 最高200万円
※1、免責3,000円。1旅行かつ、1年間の限度額
※2、1年間の限度額

国内旅行傷害保険(利用付帯)

補償項目 保険金額
本会員 家族会員 家族特約対象者
傷害死亡 最高1億円 最高2,000万円
後遺障害 最高1億円 最高2,000万円
入院1日につき 5,000円
手術1日につき 5,000円×倍率
通院1日につき 3,000円

・航空便遅延費用(海外・国内)は最高6万円の補償

搭乗した航空便の遅延・欠航、また手荷物の紛失・遅延などに伴う出費が補償される。海外は海外旅行傷害保険に含まれるため「自動付帯」で、国内は国内旅行傷害保険に含まれるため「利用付帯」だ。

航空便遅延費用(海外・国内)

補償項目 保険金額
本会員 家族会員 家族特約対象者
乗継遅延費用 最高3万円
出航遅延・欠航・
搭乗不能費用
最高3万円
寄託手荷物遅延費用 最高3万円
寄託手荷物紛失費用 最高6万円

・ショッピング・プロテクション(ショッピング保険)は年間最高300万円

カードで購入した商品が購入日より90日間、破損・盗難・火災などで損害をこうむった場合に、年間最高300万円まで補償される(自己負担額:1事故につき3,000円)。

3,ジャックスカードプラチナポイントサービス、還元率――通常1.5%還元、常時2%以上の還元率も

「ジャックスカードプラチナ」は優待だけでなく、通常のポイント還元率が1.5%の超高還元であることも大きな特徴だ。ここで、ポイントサービスについても詳しく見てみよう。

貯まるポイントと還元率……プラチナ特典で通常1.5%還元!

貯まるポイントは「ラブリィポイント」で、ポイントの有効期限は獲得月から2年間だ。

月間のクレジット支払いの合計金額200円ごとに、通常のベースポイント1ポイントに、プラチナ特典ポイント2ポイントが加算され、合計で3ポイント(約3円相当)が貯まる。ポイント還元率は1.5%で、通常のジャックスカードの3倍だ。

ポイントの交換対象……ギフト券・他社ポイント・マイルなど

「ラブリィポイント」は賞品だけでなく、カタログギフト、各社ギフト券・ポイント、航空マイルなどに交換できる。交換対象と必要ポイント数を一部抜粋して紹介しよう。

交換対象 獲得ポイント・金額など 必要ポイント数
(ラブリィポイント)
Amazonギフト券 1,000円分 1,100P
App Store & iTunes ギフトカード
Google Play ギフトカード
図書カードNEXT
クオ・カード 3,000円分 3,300P
VJAギフトカード
マックカード
dポイント 1,000P 1,000P
au WALLETポイント
楽天ポイント
nanacoポイント
Tポイント 900P
Pontaポイント
JALマイル 500マイル
ANAマイル 600マイル

4,ポイント還元率を高める4つの方法……年間利用額に応じてベースポイントがアップ

ジャックスカードにはポイント還元率がアップする仕組みがいくつかあり、「ジャックスカードプラチナ」ではそれが強化されている。複数あるポイントアップの方法をそれぞれ紹介しよう。

方法1,「ラブリィ☆アップステージ」最大還元率2%に!

年間のクレジット利用額に応じて、翌年1年間のベースポイントの還元率が上がる「ラブリィ☆アップステージ」という仕組みが用意されている。「ラブリィ☆アップステージ」によるポイントアップは、以下のとおり。

年間クレジット
利用合計金額
ベースポイン ト
還元率
プラチナ特典
還元率
合計還元率
300万円以上 1% 1% 2%
200万円以上 0.95% 1.95%
150万円以上 0.9% 1.9%
100万円以上 0.85% 1.85%
50万円以上 0.75% 1.75%
50万円未満 0.5% 1.5%

毎年300万円以上のクレジット利用があれば、ポイント還元率は常時2%になるということだ。

方法2,「ラブリィ☆アップステージプラス」で最高1万円のキャッシュバック

「ラブリィ☆アップステージ」とは別に、「ラブリィ☆アップステージプラス」という仕組みもある。これは、年間のクレジット利用額に応じた「Jデポ」がプレゼントされるというもの。

「Jデポ」とは、クレジット利用代金から「Jデポ」の額面分が差し引かれる形でキャッシュバックされる仕組みのこと。年間クレジット利用金額別の「Jデポ」付与額は、以下のとおり。

年間クレジット利用合計金額 「Jデポ」額面
300万円以上 1万円分
200万円以上 5,000円分
150万円以上 3,000円分
100万円以上 2,000円分
50万円以上 1,000円分

年間300万円以上利用すると、1万円分のキャッシュバックを受けられる。年会費が2万2,000円であることを考えると、非常にお得だ。

方法3,「JACCSモール」を経由で最大12%還元

ネットショッピングの際にポイントサイト「JACCSモール」を経由すると、最大で12%のポイント還元を受けられる。さらに、各ショップの独自ポイントも貯まる。登録ショップは楽天市場、Yahoo!ショッピング、じゃらんなど多数あり、経由さえ忘れなければ手間なくお得にポイントを獲得できる。

方法4,「街でためる」対象店舗の利用

「JACCSモール」のサービスを実店舗にまで拡張したサービスが、「街でためる」だ。「JACCSモール」から店を選び、事前にエントリーして店舗で買い物をすると、通常のクレジット利用ポイントに加えて、追加のポイントや「Jデポ」が付与される。

対象店舗は、ヤマダ電機、ジョーシン、ツクモ、サンドラッグ、コナカ、つるやゴルフ、オリックスレンタカーなど。

5,ジャックスカードプラチナの2つのデメリット――Mastercard以外は選べない

プラチナカードとしては年会費が安く、スペックの高さと高還元率を兼ね備えた「ジャックスカードプラチナ」。お得度が高いカードと言えるが、デメリットが2つある。

デメリット1,海外空港ラウンジが「ラウンジ・キー」

他社プラチナカード付帯の海外空港ラウンジサービスの多くは、世界1,300ヵ所の空港ラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」だ。

一方で「ジャックスカードプラチナ」で採用されている海外空港ラウンジサービスは、「ラウンジ・キー」。無料で利用できるラウンジは世界1,000ヵ所にとどまり、スペック的には若干落ちる。また海外旅行の多い人には、年間6回という制限も物足りないだろう。

デメリット2,国際ブランドがMastercardのみ

「ジャックスカードプラチナ」では、国際ブランドはMastercardしか選べない。Mastercardの加盟店は国内・海外ともに多いので困ることはないが、すでに持っているカードがMastercardブランドのみであれば、Mastercardしか選べないことは取得をためらう要素になりそうだ。

6,「ジャックスカードプラチナ」はどんな人におすすめ?リーズナブルにプラチナカードを持ちたいなら

デメリットの一つである「ラウンジ・キー」だが、主要都市はほぼカバーしているので、日本人があまり行かないような国でない限り活用できるだろう。また年間6回の制限についても、1年間の海外旅行が3回以内なら、往路・復路それぞれでラウンジを利用できるので、不便を感じることはないだろう。

このカードの最大のメリットは、税込2万2,000円というプラチナカードとしてはリーズナブルな年会費で、「ダイニング by 招待日和」や最高1億円の海外・国内旅行傷害保険といったプラチナならではの特典・サービスを利用できることだろう。

高級グルメや年数回の海外旅行を楽しみたい人にはうってつけのカードであり、年会費が高い他社プラチナカードを持つ前にプラチナランクのサービスを体験するのにも最適な1枚と言えるだろう。

執筆・モリソウイチロウ(ライター)
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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