「オタク」といえば日本のアニメや漫画などポップカルチャーの愛好家を意味することが多い。筆者が暮らすオランダでも「オタク(otaku)」は広く浸透しているのだが、「ラーメン・オタク」「健康オタク」など、何かの分野に熱中している人が自称「〇〇〇オタク」と呼んだりすることもある。ちなみに、筆者は自称「靴とバッグ・オタク」である。処分しても処分しても靴とバッグがどんどん溜まっていく。一時は15平方メートルほどの屋根裏部屋が筆者の靴とバッグで埋め尽くされたほどだ。デザインや色が気にいると機能性やコーディネーションを考えずに購入してしまうので「履き心地が悪い」「手持ちの洋服に合わない」「何か変」などという理由で、買っても一回しか使ってない、あるいは新品のまま放置というモノも少なくない。定期的に友人にあげたりチャリティーショップに寄付したりするのだが、「君が溜め込んだゴミは場所をとるだけで一銭にもならない」が夫の口ぐせになっている。

ところが、その「溜め込んだゴミ」が、ときとして数百万円、数千万円を生み出すこともある。新型コロナ禍でそれまで富裕層を中心に人気だったレアウイスキーやアートなどの価値が値下がりする一方で、エルメスのバッグなどが値上がりを続けているのだ。今回は「ウィズコロナのラグジュアリー投資(With Corona × Luxury Investments)」最新事情をお届けしたい。

クラッシックカー、ワイン、アート…最も価格が上昇しているのは?

富裕層,資産運用
(画像=Artistdesign13 / pixta, ZUU online)

「金価格が約3カ月ぶり高値、新型コロナ感染再拡大やインフレ懸念で」そんな見出しがブルームバーグのヘッドラインに並んだのは5月18日のことだった。報道では新型コロナウイルスのアジアでの感染拡大やインフレ懸念を後ろ盾に金(ゴールド)の需要が高まっていると伝えていた。金といえば安全資産の代名詞のような存在である。だが、近年はビットコインなどの仮想通貨のほか、富裕層間では「ラグジュアリーグッズ」も分散投資を兼ねた投資先として定着している。