不動産投資を行っていると税金の処理が大変になり税理士に頼みたくなる人もいるのではないでしょうか。当初は、自分で確定申告や納税を行っていても「忙しい」「面倒」と感じてしまいがちです。税理士に頼むとなると費用もかかってしまうため、ためらっている人もいるかもしれません。そこで本記事では、不動産投資において不動産に強い税理士へ依頼するメリット・デメリットなどについて解説します。
不動産に強い税理士2つのポイント
不動産に強い税理士には、主に以下の2つの特徴があります。
不動産専門を掲げている
不動産に強い税理士は「不動産専門」と看板を掲げていることが多い傾向です。不動産専門を掲げている場合、不動産投資家からの依頼が多く実績があることが予測できます。また不動産投資の場合、登記なども絡んでくるため他の士業と連携していているケースもあるでしょう。つまり不動産投資のワンストップサービスが期待できるのです。
資産税全般に強い
不動産投資で毎年テーマとなるのは、不動産所得の確定申告です。しかし投資が長くなればなるほどそれだけでは済まなくなります。不動産投資の物件が増えて節税を考えて法人化をするなら法人税、投資家自身が亡くなれば相続税の申告が必要です。また購入時や経営時や売却時にも不動産取得税や登録免許税、固定資産税などさまざまな税金がかかります。
税理士業界では、資産に絡む税金を「資産税」と呼ばれ一つ一つの税目はめずらしくありません。しかし不動産に強い税理士でない場合は、顧客に聞かれても各種税金について即答できない可能性があります。しかし不動産に強い税理士であれば大まかなシミュレーションをその場で行うことが期待できるでしょう。
また不動産に強い税理士の中には「自ら投資を行わないと顧客にいいアドバイスができない」と自身もオーナーとして賃貸業を営んでいる人もいます。
不動産に強い税理士に頼むメリット
不動産に強い税理士に依頼すると主に以下の3つのメリットがあります。
面倒な税務処理から解放される
不動産投資を行うと賃貸料収入などに関して確定申告を行わなくてはなりません。また毎年の固定資産税の支払いもあります。法人化した場合は、法人税の申告も必要です。1人ですべてを行うこともできますが他に仕事を抱えている場合は、うっかり忘れてしまったり後回しにしてしまったりするかもしれません。しかし税理士に依頼すればこういった面倒な税金の作業から解放されます。
確定申告や納税の時期になると税理士からお知らせが届くのでそれに従って資料を提出するだけでいいのです。さらに税理士によっては、会計期間の途中で納税予測をしてくれる人もいます。
節税相談ができる
不動産投資は、少し工夫すれば節税でキャッシュの流出を抑えられます。節税情報は、インターネットや書籍で情報収集することもできますがすべてを一般人が把握することは難しいものです。また一般的に節税となる制度には、さまざまな条件があります。もし条件から外れているのに制度を利用してしまうと後日修正申告をしたうえで延滞税や過少申告加算税などペナルティを支払わなければなりません。
しかし不動産に強い税理士へ依頼すれば節税になる方法を提案してくれるため、自分で調べる手間を省けるでしょう。また税法のプロなので条件をきちんと確認したうえで節税策を活用してくれます。
長期的な目線でアドバイスしてもらえる
不動産投資は、毎月の賃料収入だけを気にしていればいいわけではありません。収益性とのバランスで法人の設立や投資物件の売却を検討しなくてはいけないこともあるでしょう。また投資家が亡くなった場合は、相続税がかかる場合もあります。多額の相続税が発生するとなれば相続人たちは納税資金で路頭に迷う可能性もあるのです。
しかし不動産に強い税理士であれば経験や実績に基づき顧客に合わせて長期的な視点でのアドバイスができます。生前贈与や法人化に関しても細かくシミュレーションを行ってもらえるでしょう。また「税務調査に立ち会ってもらえる」「相続や融資の相談にも乗ってもらえる」といった点も不動産に強い税理士ならではの強みです。
不動産に強い税理士に頼むデメリット
税理士への依頼は、メリットのだけでなく主に以下の2つのデメリットもあります。
顧問料などコストがかかる
税理士に依頼するとその分だけコストがかかります。例えば確定申告は、約5万~10万円、顧問契約をする場合の顧問料は、毎月1万~5万円程度です。さらに法人化した場合、10万~20万円程度かかります。ただしこれはあくまでも目安となるため、実際には売上高や規模によって変わります。
税理士ごとに個性や得意分野が異なる
「不動産に強い税理士」と一口に言ってもその内容はさまざまです。税理士法人として不動産投資なら何でも請け負うところがある一方で「賃貸アパート中心」「海外不動産が中心」といった特色が分かれている場合もありします。また地域ごとの不動産投資の特色で強みが変わりどこまで管理してくれるかも税理士によって異なる傾向です。
例えば「全体をまとめて損益状況を報告する」「物件ごとに収益性を管理してくれる」など多岐にわたります。これらを踏まえると依頼するなら今行っている不動産投資の内容と税理士の強みが一致するかどうかをしっかりと精査したほうが賢明です。
不動産経営を本気でやるなら税理士に頼むのがベスト
「不動産経営の資金繰りを改善したい」「税金面の不安をなくしたい」と考えるなら不動産に強い税理士に頼んだほうがいいでしょう。なぜなら節税や納税だけでなく融資や経営戦略のアドバイスもしてもらえるからです。多少のコストはかかりますが効率のよい投資につながる可能性は大きいでしょう。
(提供:YANUSY)
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