日経平均   27,888.15 円 △ 68.11 円
≪東証一部≫
売買高    10億8,759万株
売買代金  2兆6076億8300万円
値上り銘柄数 1,056 銘柄
値下り銘柄数 1,025 銘柄
騰落レシオ(25日) 83.09 %
為替 1ドル=110.39 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

連休明け高アノマリーもあって堅調だが上値も重い

日本市場が連休中に米国株が高値更新となるなど堅調となっていたこともあり、買い先行となった。寄り付きの買いが一巡となった後も値持ちが良く、値持ちの良さから買戻しを急ぐ動きとなり、節目とみられる28,000円を超えて上値を試す展開となった。ただ、上値の重さが確認されると今度は手仕舞い売りを急ぐ展開となり、上げ幅縮小して安値圏で前場の取引を終えた。

昼の時間帯も冴えない動きとなり、後場に入るといったん下値を試すような場面も見られた。それでも売られすぎ銘柄や業績好調とされる銘柄などが買われて堅調となり、上値は重いながらも戻りを試すような引けとなった。買われたというよりは売られなかったということだが、まだまだ疑心暗鬼の相場となっている。

小型銘柄も堅調なものが多かった。東証マザーズ指数は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均は堅調だった。先物はまとまった売り買いは少なかったが、午前中は買い戻しを急ぐ動きもあって指数を押し上げ、後場は売り急ぐようなことで指数を押し下げる場面が多かった感じだ。

連休明け高アノマリーが見られたが、全く盛り上がりもなく、相変わらず指数に影響の大きな銘柄は冴えない展開となっている。決算発表も出揃って来ており、好決算も織り込み済みとということで手仕舞い売りが多いのだろう。ただ空売りが積み上がっておらず上値を買い上がることもなく、冴えない展開が続くと思われる。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
25日移動平均線や基準線に上値を押さえられた形だ。ここから再度下値を試すことになるのか、一気に抜けてさらに戻りを試すことになるのかが注目されるが上値の重い足型であり、下値を試すことになるのだろう。

☆ あれやこれやと一言 ☆

決算発表出揃って手掛かり難で上値を試す動きとなっても限定的となった。ちょっとしたニュースやまとまった先物の売りで売り急ぐということであり、本日の午前中の急落もいったい何だったんだという感じだ。その前の先物買いも特に材料はなく、ちょっとした目先の需給に振らされる展開となっている。

それにしても相変わらず指数に影響の大きな銘柄の値動きが悪い。先物主導で買い上がるということもなく、いっこうに空売りが積み上がらないということだろう。それだけ割高感があるということなのだが、いったん大きく下がらないと反発も鈍いということだ。

業績面から日経平均が割安という見方もあるが、指数に影響の大きな銘柄は割高なものが多く、割安が是正されるということは割高株がさらに割高になるということなのだと思う。だから金融緩和の終了が取り沙汰され、新型コロナウイルス感染拡大が止まらないことも割高銘柄がさらに割高にならない理由なのであり、当面は日経平均の上値は重いということになる。

日経平均が上値を試す動きになるには割高銘柄がさらに割高水準まで買われれる必要があるのだから、空売りの買戻しが主体とならざるを得ない。そうなると現状ではまだ空売りが積み上がっていないのだから日経平均は上がらないということになる。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。