暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引所FTXは6日、米国の顧客向けにNFTマーケットプレイスを開設した。同取引所は今年6月にもNFTマーケットプレイスのローンチについて発表していた。
現在、このNFTマーケットプレイスは入出庫などの一部機能が制限されているものの、すでに多数のNFTが出品されている。
今回のローンチに先立ち、FTXのCEO兼創設者であるSam Bankman-Fried氏がテスト用のNFTとして「Test」とだけ書かれたアートを出品した。このNFTは27万ドル(約2,970万円)で落札された。
また、このNFTマーケットプレイスではFried氏とのランチ権やFTX US限定のNFTも取引可能となっている。これらのNFTはイーサリアムおよびソラナのブロックチェーン上で発行され、クロスチェーン取引が行われるという。
Fried氏によると、全ての機能を利用できるようになる正式版のローンチは近日中になるとのことだ。
今回の動きを受け、FTXの独自暗号資産であるFTXトークン(FTT)は前日比20%以上上昇し9,000円を突破。また、ソラナのブロックチェーン上で発行される暗号資産SOLも前日比30%ほど上昇し、2万円を突破するなど好感視された模様だ。
近頃、NFT市場は再び過熱感に包まれている。
人気NFTマーケットプレイスのOpenSeaの取引高は8月に入り大幅に増加し、過去最高を記録した。
また現在、国内外問わず多くの暗号資産取引所や大手企業がNFT市場へ参入している。
暗号資産取引所では、Binance(バイナンス)やOKExが参入した。大手企業としてはTwitterが独自NFTを発行し、FacebookもNFT分野への進出を明言している。
国内ではコインチェックが先駆けてCoincheck NFT(β版)を提供しているほか、GMOコインやLINE、また楽天など、相次いでNFTへの取り組みを発表している。
今後もこのムーブメントはしばらく続く可能性があり、非暗号資産ユーザー層への認知を広げ、いかに取り込むかが鍵になるだろう。(提供:月刊暗号資産)