家をつくるには、土地探し、プラン策定、建設工事、完成といったように、そのプロセスは多岐にわたります。今この記事をお読みになっているあなたは、家づくりの流れを知りたいと「思い立った」ことで、ここに行き着いたと思います。本稿では、この「思い立った」瞬間から念願のマイホームを手に入れるまでのプロセスを解説いたします。家づくりに関する知識をしっかり身につけて、実際の家づくりが始まるまでの下準備を今から進めていきましょう。
目次
家づくりの流れには6つのステップがある
家づくりの流れには、大きく分けて6つのステップがあります。以下がそのステップになりますので、一つひとつ見ていきましょう。
家づくりの流れ |
1.情報収集を行う 2.家族と打ち合わせる 3.資金計画と土地探しを行う 4.ハウスメーカーや工務店に相談をする 5.家の間取り、プランを決める 6.家の引き渡し |
家づくりを成功させるには、この6つのステップをすべて成功させる必要があります。
1つでもうまくいかないことがあると、家づくり全体の満足度を下げてしまうので、1ひとつのステップを大切に、そして確実にこなしていきましょう。
ステップ1.情報収集を行う
ステップ1は、家づくりを思い立った日から数ヵ月間の段階です。このステップで最も重要なのは、情報収集です。
ハウスメーカーや不動産会社に勤めている人や大工さんでもない限り、ほとんどの人は家づくりに関しては素人です。その状態から数千万円の買い物をするのですから、失敗しないためには十分な情報力の準備が欠かせません。
ネット検索でさまざまな記事を読み(この記事も含めて)、ハウスメーカーのプランを比較検討したり、モデルハウスに足を運んで実物に触れてみてください。
ときには書店に行って関連の本を探してみるなど、あらゆる方法を使って情報を集めましょう。気になる本はどんどん手に取って購入するなど、それくらい積極性が理想的です。
ステップ2.家族と打ち合わせる
それと同時に家族会議を何度も行いましょう。
家族全員の意見をしっかりと聞き、予算と照らしてどこまでそれを実現できるのかを集めた情報をもとに検討していきます。
もちろんこのステップはまだ構想段階なので、あまり現実味のある検討をする必要はありません。
どんな家にしたいのかといった夢を膨らませることも大切なので、家族全員で話し合って家づくりのモチベーションを高めていきましょう。
まだこのステップでリアルなお金の話はでてきませんが、どれくらいの予算で家づくりをするのかといったおぼろげなイメージはもっておいたほうがよいと思います。
ステップ3.資金計画、土地探しを行う
次のステップは、資金計画と土地探しです。
いよいよ家づくりが構想ではなく具体的なプロジェクトとして動き出します。思い立った日から半年程度までに終わらせておくのが理想です。
どこに住みたいのか、そしてその希望は現実的なものであるかを検討します。そして同時に資金計画にも具体性をもたせます。
住宅ローンを利用するケースが多いと思うので、自己資金はいくら用意できるのか、ローンでいくら調達するのか(調達できるのか)を精査します。
資金計画によっては土地の選択肢が狭まる可能性はありますが、くれぐれも無理は禁物です。あくまでも身の丈にあった家づくりを心がけましょう。
ステップ4.ハウスメーカーや工務店に相談をする
そしてこの段階から、ハウスメーカーや工務店などに相談をして、最終的に依頼する業者を絞り込む作業に入ります。
複数の業者に問い合わせをして相見積もりをとり、対応力や提案力なども見極めながら比較検討を進めます。
土地が決まれば購入する段取りをしますが、この資金が先に必要な人はつなぎ融資の申し込みもします。つなぎ融資とは、住宅ローンの実行前に立て替え払いを受けるサービスのことです。
つなぎ融資 つなぎ融資とは、住宅の購入や新築の際、残金決済(引き渡し)時までに住宅ローンの資金が受け取れない場合に利用する融資のこと。残金決済から住宅ローンの資金を受け取るまでの短期間だけ借りるため「つなぎ融資」という。 (引用:SUUMO住宅用語大辞典) |
購入する土地が決まったら、その土地の地盤調査もこのステップでしておくのがよいでしょう。
ステップ5.家の間取り、プランを決める
土地の購入を終えたら、次はいよいよ上物(家)を建てるステップです。土地を購入してから半年程度でこのステップは完了します。
この時点では家づくりを依頼する業者が決まっているので、家づくりの具体的な内容を詰めていきます。
注文住宅では自分たちの意向を反映しやすいので、予算とも照らしながらできるだけ自分たちの思いを形にできるようプランをつくり上げていきます。
プランが確定し、資金計画の見通しが立ったら、建築業者と契約を交わします。家づくりの最終的な内容を決定して工事を発注します。
ステップ6.家の引き渡し
この段階になると住宅ローンの本審査が完了し、融資の手続きが進んでいきます。資金計画はとても重要なので、遅滞なく手続きを進めていきましょう。
家の建築工事は、希望すると現場を見せてもらうことができます。家が建ってしまうと見られない風景ですし、これから生活をする大切な家なので工事期間にも見学に行くなど関心を持って接したいところです。
建築工事には地鎮祭や上棟、竣工などの節目がありますが、こうした行事にも積極的に関わるのも重要です。
家を建てるのは現場の人たちなので、依頼主の顔が見えるというのは現場で工事に携わる人たちのモチベーションにもつながります。
晴れて工事が完了したら、引き渡しです。アフターメンテナンスも含めて今後の流れについての説明を受けて家づくりは完了です。
【番外編】家づくりの流れで注意したいこと3つ
家づくりの流れにおいて、注意したいことを3点解説しておきたいと思います。
家づくりにおいて注意しておきたいこと |
1.無理をしない資金計画を立てる 2.女性の意見を積極的に取り入れる 3.スケジュールに期限を設ける |
1.無理をしない資金計画を立てる
1つめは、資金計画についてです。先ほどもお伝えしましたが資金計画ではとにかく「無理をしない」ことが大切です。
理想の家を手に入れようと、ローンを上限いっぱいに組み購入したものの、生活費のことを念頭に入れてなかったため、ローンの支払いが厳しく日々の生活が苦しいといったケースは少なからずあります。
今の資金状態では難しそうなのであれば、身の丈にあった土地や家づくりのプランにしましょう。もしくは、その資金を用意するため貯金を続けて必要額に達するときまで延期するか、現実味のある対応をとってください。
無理をしてしまうと、その後の生活が破綻するリスクが高まるので、せっかくの家づくりが不幸を招きかねません。
2.女性の意見を積極的に取り入れる
2つめは、女性の意見についてです。家づくりで最も重視するべきは、その家に住む女性の意見です。
一般的な家庭の場合、その家で最も多くの時間を過ごすのは女性で、その家の機能を最もよく利用するのも女性でしょう。
そのため、女性にとって不便な家、快適ではない家は満足度を下げてしまうので、構想段階から女性の意見は積極的に採り入れるのが成功の秘訣です。
3.スケジュールに期限を設ける
3つめは、家づくりのスケジュールに期限を設ける重要性です。
それぞれのステップに「いつまでの終わらせるのが理想か」について言及しています。それは、どのステップにも期限を設けておかないとダラダラと結論が先送りになってしまう恐れがあるからです。
人はいつでもいいと思っていることを後回しにする性質があるので、それだと家づくりの好機を逃してしまうことにもつながります。
資金計画だけは期限よりも優先されますが、資金計画さえ段取りができているのであれば、期限を決めて家づくりを進めていきましょう。
(提供:タツマガ)
【あなたにオススメ】
・新築と中古はどちらがお得?メリットやデメリットについて徹底解説
・注文住宅で失敗しないために。後悔しない家づくり(間取り)のポイント
・注文住宅の購入予算はどうやって決める?費用の内訳は?
・戸建てがほしいと思ったら!分譲住宅と注⽂住宅の違いとは
・注文住宅の内装はどう決める?自然とまとまるポイント4つ