2020年以降、社会情勢の変化で旅行やキャンプなどに対する人々の考え方に変化が見られるようになりました。遠出や人ごみを避けるため、自宅でキャンプを行うことが1つのトレンドになっています。自宅でアウトドアキャンプを行うには注文住宅が最適です。本稿では注文住宅で家を建てるメリットと、「お家キャンプ」を楽しむ3つの方法を紹介します。
目次
自宅で楽しむアウトドアライフ
家族でキャンプに出かける場合、大変なのがキャンプ場の予約です。人気のキャンプ場は夏休みやゴールデンウィークなど繁忙期は予約がすぐに埋まってしまうといわれています。
キャンプ場によって予約開始のタイミングが異なるため、すべての開始日を覚えておくことは難しいでしょう。
コロナが変えたアウトドアライフ
加えて2020年以降は度重なる新型コロナウィルスの感染拡大による緊急事態宣言で、キャンプ場の閉鎖も相次ぎました。一時的にせよキャンプ場へ行くこと自体が難しくなっています。
そこで注目したいのが、自宅でアウトドアライフを楽しむ新しいライフスタイルです。
2021年にリノベる株式会社がインターネットでキャンプに関するアンケート調査を行いました。それによると、マンション居住者でキャンプをよく行う人の82.6%が「お家キャンプ」を楽しむと答えています。
(引用:PRTIMES マンション住まいの方へキャンプに関する意識調査 リノべる調べ)
その方法は、「キャンプ飯を楽しんでいる」「キャンプグッズを家具として使っている」「ハンモックを楽しんでいる」などが上位で、インドアとしての利用がほとんどです。
順位 | おうちキャンプの楽しみ方 | 割合 |
1 | スキレット、ダッチオーブン、メスティンなどを利用してキャンプ飯を楽しんでいる | 52.5% |
2 | キャンプグッズを家具として使っている | 49.2% |
3 | テントやタープを張って子ども用の遊び場にしている | 44.8% |
4 | キャンプグッズを飾ってインテリアにしている | 38.1% |
5 | ハンモックを楽しんでいる | 30.9% |
※複数回答可
【調査概要】
調査方法:webアンケート方式
調査対象:20代~59代の東京、神奈川、埼玉、千葉のマンションに暮らし、キャンプグッズを所有し定期的にキャンプを行っている方
サンプル数:219名
調査実施日:2021年7月5日(月)~2021年7月7日(水)
(引用:PRTIMES マンション住まいの方へキャンプに関する意識調査 リノべる調べ)
マンションで楽しめないわけではないですが、スペースの関係上、どうしてもインドアな楽しみ方になってしまいます。やはりアウトドアなキャンプを満喫するには、一戸建てでないと難しいでしょう。
注文住宅でアウトドアに対応した設計を取り入れる
一戸建てであっても、自宅でキャンプを行えるだけのスペースや設備を確保できるかは、住宅の所有形態によって変わってきます。
建売住宅や中古住宅を購入する場合は、既存の設備のなかでキャンプができる方法を探さなければなりません。
一戸建てでも賃貸住宅の場合は、バーベキューを行う際などには火を使うので、大家さんから許可されない可能性があります。
注文住宅なら自宅で自由にキャンプができる
その点、注文住宅であれば自由にキャンプができるうえに、家族の希望を取り入れた設計が可能です。キャンプのために設計した設備は、他のアウトドア活動にも応用できます。
例えば、キャンプのために屋上を造った場合は、ラジオ体操やキャッチボール、ドッグラン、子ども用円形プール遊びなどさまざまな用途に使用できます。
自宅でキャンプを行うメリット
自宅でキャンプを行うことは、キャンプ場に行く場合と比べて以下のようなメリットがあります。
自宅でキャンプを行うことのメリット |
1.移動に時間がかからず、交通費が不要 2.開催の有無を天候を見ながら自分で決められる 3.万一途中で悪天候になっても、すぐに自宅内に退避できる 4.キャンプ場でありがちなトイレの順番待ちが、自宅ならほとんどなくスムーズに利用できる 5.通常のキャンプではクーラーボックスを持参しなければならないが、自宅であれば冷蔵庫やキッチンから直接持ってこられる 6.キャンプ場では使用時間に制限があるが、自宅なら時間の制限がない(ただし夜遅くまで騒ぐなど、近所迷惑になることはNG) |
このように、自宅で行うキャンプは利便性が高く、実施する価値は十分にあります。では、自宅でキャンプを行う方法について考えてみましょう。
自宅でキャンプを行う方法3選
自宅でキャンプを行う場合、どの場所で行うかが重要な問題です。キャンプをする場所によって注文住宅における設計も変わってくるので、あらかじめ家族で希望をまとめておくとよいでしょう。
代表的な3つの場所のメリット・デメリットを確認しておきます。
代表的な3つの場所 |
1.庭でキャンプを行う場合 2.屋上でキャンプを行う場合 3.ウッドデッキでキャンプを行う場合 |
1.庭でキャンプを行うメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・気軽にアウトドアが楽しめる ・バーベニューが楽しめる |
・周囲の視線が気になる ・近所迷惑にならないよう注意を払う必要がある |
「お家キャンプ」は庭で行うのが王道といえます。庭自体がそもそもアウトドアなので、キャンプとイメージが近いというメリットがあります。
庭の一部を石畳状にしてテーブル、イス、サンブレロ(日よけ)、グリルセットを置けばバーベキューが楽しめます。
芝生の部分にテントを張って、そのなかで過ごすのも楽しいでしょう。半面、狭小な庭では難しいので、ある程度の敷地面積が必要になります。
また、垣根の間から通行人に見られる可能性もあるため、視線が気になる人もいることでしょう。キャンプ場と違い近隣に家があるので、騒音やバーベキューの煙などにも注意を払う必要があります。
2.屋上でキャンプを行うメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・開放感や爽快感が味わえる ・周囲の視線があまり気にならない |
・防水加工が必要なので建築コストが高くなる ・突風が吹くとテントが飛ばされやすい |
普通の屋上(スカイバルコニー)であればほぼ全面が使えるので、敷地面積がそれほど広くない家でもキャンプを行えるメリットがあります。
家屋の一部なので半アウトドアという趣きですが、見上げれば全面に空が広がり、開放感や爽快感では一番魅力を感じる場所といえるでしょう。
バーベキューなどを行う際も、通行人の目を気にすることなく楽しめます。庭では気になるバーベキューの煙も屋上なら気になりません。
デメリットは、屋上を造る場合に防水などの加工が必要なため、普通の傾斜屋根に比べて建築コストが高くなることです。定期的なメンテナンスも必要なため、コスト面は慎重に検討する必要があります。
また、近くに高層マンションなどがあれば、屋上でもプライバシーを保護するための仕様にすることが必要になる場合があります。
もう1つ、屋上では突風が吹いた場合ダイレクトに影響を受けるので、テントが飛ばされないように十分に固定することが大事です。
3.ウッドデッキでキャンプを行うメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・おしゃれ感が増す ・キャンプ場に近い雰囲気が味わえる |
・汚れやすい ・火の取り扱いに注意が必要 |
キャンプ場でよく見かける、ウッドデッキを造る方法もあります。
ウッドデッキは家屋部分と直結しているので、たとえば2階の家屋部分をリビングルームにすればリビングから直接ウッドデッキに出ることができ、見た目もおしゃれな家になります。
木の温もりを感じるウッドデッキで食事やゲームなどをすることで、キャンプ場に近い雰囲気を味わえます。ウッドデッキは汚れやすいので、素足で歩かないようにサンダルを用意しておくとよいでしょう。
半面、2階の半分近いスペースをウッドデッキにするということは、その分居住スペースを削ることになるので、十分な検討が必要です。
ただし、庭のスペースをウッドデッキにするなら居住スペースには影響しません。また、ウッドデッキなのでバーベキューときの火の扱いは十分に注意しなければなりません。とくに植物に火の粉がかかったりすると火災の原因になることもあります。
「お家キャンプ」で家族の交流を深めよう
自宅でキャンプを行うと、同じ敷地でありながら日常生活とは違った体験ができ、リフレッシュすることができます。
小さな子どもがいる家庭ではとくに喜ばれるでしょう。普通のキャンプに行くのに比べると、コストも大幅に安くなります。
日ごろは会社、学校、家庭に分かれ、「個」になりがちな家族も「お家キャンプ」で交流を深めれば、家族の絆がより強くなることが期待できます。
子どもにとっては、家族との良い思い出ができ、成長の糧につながります。
自宅でキャンプを行う方法でいくつかのデメリットを紹介しましたが、ハウスメーカーからもデメリットを改善するためのアイデアが提示されると思いますので、相談しながらプランを練ることで理想のキャンプスタイルを実現できます。
注文住宅で「お家キャンプ」にチャレンジし、家族の思い出をたくさん作ってみてはいかがでしょうか。
(提供:タツマガ)
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