LINEのモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を運営する、LINE Pay株式会社、LINEの暗号資産(仮想通貨)事業、ブロックチェーン関連事業を展開するLVC株式会社、その傘下のLINE TECH PLUS PTE.LTD(LTP)の3社は3日、3月16日から12月26日の間、LINE Pay上で、LINK(LN)での支払いが可能となる「LINK支払い」の提供を試験的に開始することを発表した。
LNはLINEがLTPを通じ独自開発したプライベートブロックチェーン「LINE Blockchain」を用いて発行する独自暗号資産だ。サービス成長に貢献したユーザーに向け、LINE Payの特典クーポンなどインセンティブとして還元する目的で誕生した。
2018年9月に発行され、2020年8月にはLINEの暗号資産取引所LINE BITMAXで取扱いを開始した。総発行量は10億LN。8億LNはユーザーへのインセンティブとして、残りの2億LNをリザーブとしてLTPで管理している。記事執筆現在の価格は1LNあたり1万3,170円となっている。
LINK支払いの提供により、対象となるLINE Payのオンライン加盟店での支払いで、ユーザーがLINE BITMAX上に保有するLNでの支払いが可能となる。ユーザーはLINEポイントの利用と同じようにLNでの支払いを選択でき、LINE Pay利用時の利便性向上にもつながる。また、サービスの提供開始に伴い、LN支払いに対して10%(還元上限5,000円相当/月)の「LINKリワード」還元特典を開始する。
LINE BITMAXは月間9000万人以上が利用するLINE上から手軽かつ簡単に利用することができる暗号資産取引サービスだ。従来からLINKを含む暗号資産売却後に所定の手数料を支払うことで、LINE Payの残高や銀行口座に出金、決済に利用することが可能であった。
今回、LINE Payの利用時に「LINK(LN)支払い」を直接選択できるようになり、手数料が掛からず、スムーズな導線でLNによる決済が可能となる。新たな決済手段としての価値をユーザーに提供し、汎用性を高めるとともに利便性の向上を目指していく。現在の取扱い暗号資産は、LN、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ビットコインキャッシュ(BCC)、ライトコイン(LTC)となっている。
また、LINE Payは今後について、ビットコインやイーサリアムなど他の暗号資産による支払いに関しても検討していくという。これまで実施しているLNを活用したLINE Payの特典クーポンや各種キャンペーンについても、ユーザーの日常生活に近い暗号資産としてLNの価値向上を目指し、新しい取り組みを検討していくとしている。(提供:月刊暗号資産)