4日の暗号資産(仮想通貨)市場は方向性の見えない取引が続いている。
先週、540万円台にまで価格を落としたビットコインは一時580万円台に乗せたが、アジア時間になると再び下落。記事執筆時点では565万円台を推移しており、依然として今後の見通しは見えていない。アルトコイン市場においても主要銘柄はビットコインと連動した推移を見せており、狭いレンジでの取引が続いている。
先週末は株式市場における四半期末の利益確定売りが先行したことに加え、米国で雇用統計等の発表が控えていたこともあり、暗号資産市場もその影響を受けたものと言える。
一方で、4月は四半期のスタート月であることもあり、暗号資産市場にとって上昇傾向が強い月でもある。昨年においても、ビットコインが当時の過去最高値である700万円を突破したほか、多くのアルトコインが急激に価格を伸ばしている。
現在の暗号資産市場はロシア・ウクライナ情勢などの影響を強く受けているが、状況が改善した際にはリスクオフの流れがさらに強まるものと言え、資金流入に期待することもできるだろう。
また、4日からは東京証券取引所の株式市場再編に伴い、新たな市場での取引が開始した。これまでは東証1部、東証2部、ジャスダック、マザーズの4市場があったが、これらを「プライム」「スタンダード」「グロース」の3つに分類し、その市場に上場する企業の特色を明確にした上で、投資家の利便性向上を高める狙いがある。
それぞれの市場の特徴は以下の通りだ。
- プライム……海外投資家の売買の対象となるグローバル企業向け(流通株式時価総額100億円以上)
- スタンダード……規模や企業統治が十分で、プライムよりも規模が小さい企業向け(流通株式時価総額10億円以上)
- グロース……成長の可能性が高い侵攻企業向け(流通株式時価総額5億円以上)
14時現在、プライムに上場する1,839社のうち60%以上が前週末と比べ価格を上げている。日経平均株価においては、前週末比11円41銭高い2万7,678円20銭と、一進一退の状況が続いている。(提供:月刊暗号資産)