この記事は2022年6月24日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Björn Wylezich/stock.adobe.com)

2022年6月24日(金)の午前8時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年6月23日(木)の米国株は反発。ナスダックが1.62%上昇。低調な経済指標を受けてリセッション懸念が強まり、米国債利回りが低下したことが要因。

米国債は3.09%へ下落。呼応して、米ドル/円は135.00円を割り込んでいる。米10年債利回りの高値は3.4965%。3.50%のレジスタンスを何度かトライしたが、抜けられず調整局面入りしたのと同時に米ドル/円も調整モード。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円のオープンは135.08円。まだ本日6月24日(金)の動きとNY市場の終値を確認しなければならないが、仮に135.00円レベルでクローズしても上髭が長い週足になる可能性が高まっている。

米ドル/円に関しては、調整局面で方向感なく乱高下する可能性もある為いったん様子見。注目はスイスフラン。

先週SNB(スイス国立銀行)はサプライズの0.5%の利上げへ。現在スイスはインフレを嫌って通貨高誘導へ移行している。

これまで主要国の「通貨戦争」というのは自国通貨安に誘導する介入を意味していた。特に、スイスフランと日本円というのは避難通貨として、常時通貨高に悩まされ、自国通貨安に誘導する介入を繰り返していた。

ところが今回のSNBのヨルダン総裁は他の主要国同様、利上げに踏み出し「逆通貨戦争」へ突入。スイスが逆通貨戦争に一歩踏み出したことから、戦略としてはスイスフラン/円の押し目買い、ユーロ/スイスフランの戻り売りで臨みたい。

▽スイスフラン/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。