この記事は2022年7月14日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=tadamichi/stock.adobe.com)

2022年7月14日(木)の午前10時すぎに外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年7月13日(水)発表された米6月CPIが前年比+9.1%と約41年ぶりの高い伸びとなったことでFOMCが2022年7月26日(火)、27日(水)の会合で100bp(1.00%)の利上げに動くとの観測が浮上している。

カナダ中銀(BOC)が予想を上回る100bpの利上げを決めたこともFOMCの大幅利上げ観測を高めたようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

2022年7月14日(木)もドル買いの流れが続いており、米ドル/円は仲値公示のタイミングで138.00円目前まで続伸している。このまま138円台に乗せる可能性が高まったと言えそうだ。

ただ、気になるのは米債市場で長短金利が逆転している点だろう。利上げ期待の高まりで米2年債利回りは3.2%付近まで上昇した一方、大幅利上げが米国の景気悪化を招くとの見方から米10年債利回りは2.9%台へと低下。

いわゆる「逆イールド」の幅は2000年以来の水準となる20bp超に拡大している。「逆イールド」は利上げ期待より景気悪化懸念のほうが強い事を示していると考えられる。景気悪化懸念で主要国の株価が大きく崩れるようなら米ドル/円は136円台に反落する可能性もある。

いずれにせよ、米利上げ期待と米景気後退懸念の綱引きで高値波乱の展開になりやすい点には注意が必要だろう。

▽米ドル/円の月足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。