この記事は2022年8月2日に「月刊暗号資産」で公開された「国内交換業者による初の暗号資産自動両替機が誕生 第1号は大阪に設置 」を一部編集し、転載したものです。


ビットコイン
(画像=ponta1414/stock.adobe.com)

国内暗号資産交換業者のガイアは2日、暗号資産(仮想通貨)自動両替機「BTM」を発表した。第1号の自動両替機はガイアのオフィス内(大阪市西区)に設置した。

BTMでは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)をその場で日本円へ両替することができる。

過去には日本においても暗号資産の両替機が設置されていたが、セキュリティおよびアンチマネーロンダリング対策(AML)等の観点から撤去されていた。

ガイアは2016年7月からこのサービスを考案し、昨年6月に暗号資産交換業者として登録が完了している。今回発表されたBTMは、金融庁より認可を受けた暗号資産交換業者が設置するものとしては初となる。

グローリー株式会社製のBTM
(画像=ガイア)
グローリー株式会社製のBTM

従来の暗号資産交換業者の取引では、アプリやサイト内で日本円に替えた後、ユーザーの銀行口座に入金するため、出金するまでには数日を要することもあるとガイアは指摘する。しかし、BTMではその場で出金することが可能だ。

また近年、暗号資産は認知度が高まってはいるものの、世界各国で流出事件などが報道されていることから、安全性について不安に感じる人が多いのが現状だとガイアは説明。そうした状況を踏まえ、BTMでは様々な安全対策を講じているという。

BTMでは1回あたりの出金上限額を10万円に設定し、1日あたりの上限も30万円に制限している。その他、BTM利用時の二段階認証、利用登録時の厳格な本人確認審査やカメラ画像および取引のモニタリングなどにより、不正・犯罪利用が行われていないかチェックする体制を整えているという。

取引を行うためには、最初にスマートフォンやパソコンから利用登録を行う。その後、ガイアから自宅に利用者カードが送付される。ユーザーは利用者カードを使い、BTMを利用することが可能となる。スマートフォンでQRコードを読み取り、暗号資産を送付した後、現金を引き出すという流れになる。

なお、暗号資産取引所のウォレットは利用できず、プライベートウォレットのみに対応しているという。プライベートウォレットとして、「bitpay」「Trust Wallet」「META MASK」「Copay」は動作確認済みとのことだ。

海外の暗号資産自動両替機の設置台数は年々増加しており、ガイアによれば今年7月の段階では約3万8,000台が設置されている。決済手段として注目を集めていることに加え、すぐに暗号資産を現金化できる安心感などから自動両替機の需要は高まっていると指摘する。

ガイアは、「今後、BTM サービスを皆様により身近に感じてもらうことで、暗号資産も少しずつ根付いていくものと願っております」と述べている。(提供:月刊暗号資産