この記事は2022年9月12日に「月刊暗号資産」で公開された「米ゲームストップ、FTX USと提携を発表」を一部編集し、転載したものです。


GameStop,暗号資産
(画像=Tobias Arhelger/stock.adobe.com)

ビデオゲーム販売の米ゲームストップ(GameStop)が8日、大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTX USとの提携を発表した。

この提携を通じ、ゲームストップがNFT(非代替性トークン)や暗号資産関連サービスに注力することを示唆した格好だ。発表を受け、ゲームストップの株価は一時13%上昇した。

提携の目的としては、ゲームストップの顧客にFTXのコミュニティとデジタルアセット用マーケットプレイスを紹介することだとしている。FTXとは、新しいeコーマスやオンラインマーケティングで協力するほか、1部店舗にてFTXギフトカードの取扱いを開始することを発表した。

ゲームストップは、米国におけるFTXの「優先」小売パートナーになるという。同社の店舗は現在、全米で2,970店舗となっている。

ゲームストップは今年5月に暗号資産やNFTの保管・送金・受取ができるデジタル資産ウォレットをローンチ。また、7月にはL2ソリューションのLoopring(ループリング)を基盤とした独自のNFTマーケットプレイスを展開している。その際、1週間の出来高は約10億円に到達した。

ゲーム販売は実物のディスクからオンラインでのダウンロードがメインとなりつつあり、ゲームストップの戦略はここ数年で変わった。

同社は同日に発表した第2四半期(5月から7月)の決算報告で、純売上高は4%減の11億4,000万ドル(約1,628億円)で、アナリストの予測を下回った。また、純損失は1億870万ドル(約156億円)に達した。

マット・ファーロング(Matt Furlong)CEOは、同決算において「今回発表したFTXとの提携は、当社のコマースとブロックチェーンチームが手を携えて協力し、小売の世界でユニークなものを確立するためのものだ」と述べた。

また、「NFTマーケットの立ち上げは、ゲーマーやコレクターによってますます重要となる暗号資産、NFT、Web3.0ゲーム領域におけるゲームストップの長期的成長戦略をサポートするもの」と語った。(提供:月刊暗号資産