この記事は2022年9月13日に「月刊暗号資産」で公開された「スクウェア・エニックスがゲーム特化型ブロックチェーン「Oasys」の初期バリデータに参加」を一部編集し、転載したものです。


Square Enix,暗号資産
(画像=Casimiro/stock.adobe.com)

日本発のゲーム特化型ブロックチェーンプロジェクト「Oasys」は12日、21の初期バリデータの1つとして、株式会社スクウェア・エニックス(スクエニ)の参加が決定したことを発表した。

バリデータとは、ブロックチェーンのネットワークに接続し、チェーン上の取引が正しいかを検証するコンピュータ端末などのノードや、その運営者を指す。バリデータは取引の検証を行うことで報酬を得ることができる。

今後、スクエニは初期バリデータとして、Oasysのブロックチェーンに接続し、チェーン上の取引が正しいかを検証するノードとなる。また、スクエニはOasysとともに、ブロックチェーン上にゲーム開発を手掛けていくことも検討するという。

Oasysは今年2月に発足した日本発のブロックチェーンプロジェクトだ。ゲームに最適化された独自のチェーン構造で、現状のブロックチェーンゲームにおいてユーザーの負担となっている取引速度やガス代(トランザクション手数料)に関する課題を解決し、快適なゲームプレイ環境を提供することを目指している。

スクエニは今年2月にブロックチェーン・エンタテイメント事業部を立ち上げ、今後の主要な戦略テーマとしてブロックチェーン技術を活用したトークンエコノミーを基盤とする分散型ゲームに取り組むことを発表している。また、今年3月には「ザ・サンドボックス(SAND)」の仮想土地上でRPGゲームの「ダンジョンシージ(Dungeon Siege)」を展開していくことを発表した。

今回、スクエニが参加したことによる、Oasysの初期バリデータは合計21となった。参加企業には、バンダイナムコ研究所、セガ、Ubisoft、Netmarble、Wemade、Com2uSなど国内外の大手ゲーム会社をはじめ、Yield Guild Games、MCH、CryptoGamesなどといったWeb3.0領域に取り組む企業が名を連ねている。

スクエニのブロックチェーン・エンタテインメント事業部の齊藤陽介氏は、「『新しい技術から、新しいエンタテインメントは生まれる』と常日頃から考えており、ブロックチェーンやNFTは弊社としても非常に注目している技術です。日本発、且つゲーム専門のチェーンであるOASYSブロックチェーンのバリデータとして、他のゲームコミュニティやプロジェクトとともに参加できることを嬉しく思っております」とプレスリリースで述べた。

また、Oasys Directorの森山大器氏は「長く世界的に愛されるゲームやIPを複数持ちながら、Web3領域にも挑戦されているスクウェア・エニックス様に参画いただくことは、ブロックチェーンゲームのマスアダプションを目指すOasysにとって大変嬉しいことです。今後はゲームでの協業も通じて、日本に留まらず、世界のブロックチェーンゲーム産業をともに盛り上げていけることを楽しみにしております」と語った。

Oasysは今年10月にメインネットをローンチする予定だ。(提供:月刊暗号資産