この記事は2022年10月25日に「月刊暗号資産」で公開された「日本発のゲーム特化型ブロックチェーンOasys、メインネット稼働へ第1段階始動」を一部編集し、転載したものです。
日本発のゲーム特化型ブロックチェーン・Oasysは25日、メインネット立ち上げに関する計画を発表した。
今後、エコシステム全体の「安定化、統合、強化」を目的として、3段階に分けて2週間毎に実装していくという。また、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)、ニア(NEAR)等のブロックチェーンプロジェクトを顧客に持つブロックチェーン・セキュリティ企業Quantstampによる大規模なコード監査も同時に行われると説明している。
第1段階では、Oasysの初期バリデーターである21社全てがノードの運用を25日より開始し、Oasysのレイヤー1である「ハブレイヤー(Hub-Layer)」の安定化を目指す。
第2段階では、来月8日までに既存のフレームワーク上にOasysのレイヤー2である「ベースレイヤー(Verse-Layer)」の統合を開始。ハブレイヤーとベースレイヤーの両方が安定した後、11月22日に第3段階に突入し、ゲームパフォーマンスとユーザー体験に不可欠な「Oasys-Hub」の統合を行うという。
Oasysはゲーム領域での活用および技術促進を目的として今年2月に設立されたブロックチェーンプロジェクト。バンダイナムコ研究所、セガ、スクウェア・エニックスなどといった国内大手ゲーム企業をはじめ、Web3.0関連企業を含む21社が初期バリデーターとして参画している。
コンセンサスアルゴリズムとしてはプルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用しており、環境面も考慮した設計を行う。従来のブロックチェーンゲームでは取引速度やガス代(手数料)などが重荷となり普及を妨げていた。Oasysではこのような課題の解決に向け、取引の高速化およびガス代の無料化を目指す。
メインネットのローンチが近づく中で、近頃はOasysを活用したブロックチェーンゲームの開発に関する発表が相次いでいる。
先日には、Thirdverseの子会社でブロックチェーンゲーム事業を手掛けるゲームスタジオのSWORD PTE.LTDと、KLabの子会社でWeb3.0関連事業を手掛けるBLOCKSMITH&Coが、人気サッカー漫画「キャプテン翼」のIP(知的財産)を活用したブロックチェーンゲームを2022年内にローンチすると発表した。
また、DMMも「CryptoSpells(クリプトスペルズ)」などを手がけるCryptoGamesと協業し、Oasys上でブロックチェーンゲームを開発すると明かしている。DMMは開発するブロックチェーンゲームについて、来夏のリリースを目指すと述べている。(提供:月刊暗号資産)