毎年、新たに発売されるビジネス書は約6000冊といわれています。いったいどの本を読めばいいのか、迷ってしまう方も多いでしょう。
読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、金融業界で働くユーザーが2022年に読んだ書籍をランキング形式で紹介します。金融業界において最も読まれた10冊の書籍はこちらです。
金融業界ランキング
第1位:『限りある時間の使い方』(オリバー・バークマン著、高橋璃子訳、かんき出版)
第2位:『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』(塚本亮著、明日香出版社)
第3位:『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(ハック大学 ぺそ著、アスコム)
第4位:『完訳 7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著、フランクリンコヴィージャパン訳、キングベアー出版)
第5位:『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』(大平信孝著、かんき出版』
第6位:『できる人は、「これ」しか言わない』(大塚寿著、PHP研究所)
第7位:『人は話し方が9割』(永松茂久著、すばる舎)
第8位『トヨタの会議は30分』(山本大平著、すばる舎)
第9位:『仕事の教科書』(北野唯我著、日本図書センター)
第10位:『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』(内藤誼人著、明日香出版社)
※本の要約サイト「flier(フライヤー)」の有料会員を対象にした、2021年12月〜2022年11月の閲覧数ランキング
たった4000週間の人生をどう生きるか
2022年、金融業界にお勤めのflierユーザーから最も読まれたのは『限りある時間の使い方』でした。多忙なビジネスパーソンにとって、時間術はもっとも気になる話題だったようです。限られた時間の中、増え続ける仕事をさばこうと奮闘する現代人にとって、「時間が足りない」ことはもはや自明とすら言えます。
本書は、「人生はたった4000週間」と、人生の短さを指摘し、時間を有効に使うことの重要性を説きます。それは、完璧なタイムマネジメントをするということではありません。むしろ、時間を完璧にコントロールできるという「幻想」に縛られていることが、現代人が「時間がない」とストレスを感じる一因になっているというのです。
時間という制約に逆らうのではなく、すべてを手に入れることはできないという事実を認め、自分に与えられた時間をしっかりと生きること。限られた時間と能力の中でやれることをやることこそ、「時間をうまく使う」ことだ。そう指摘する本書は、タイムマネジメントにがんじがらめになった私たちの心をふっと軽くしてくれます。
忙しく働き続けているのに何も成し遂げられていないという気分になったら、本書をお試しください。
発売日:2022年06月22日
ジャンル:自己啓発・マインド 生産性・時間管理
※画像をクリックすると「flier」に飛びます
意志に頼らず、「すぐやる」人になる
2021年の金融業界年間ランキングでは1位だった『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』が、今年は第2位に輝きました。2017年の刊行以来、根強い人気で多くの読者に支持され続けています。
「すぐやる」ことができればどんなに人生が変わるでしょうか。やらなければならないとわかっていることに手をつける前に、「ちょっとだけ」のつもりで他のことに手を出してしまう……。こんな時間がまったくなくなり、最初から「すぐやる」ことができるだけで大きな時間の短縮になり、最終成果にも差が生まれそうです。
本書によれば、「すぐやる」人は、自分をラクに動かす方法を知っているのだとか。意志の力で自分を無理に動かそうとするのではなく、自然と行動できるような習慣や環境を整えることができれば、誰でも「すぐやる」ことができるようになります。
自分はなんて意志薄弱なんだと責める前に、本書のメソッドを試してみましょう。
人生を変えるかもしれない、説明術のまとめがここに
第3位は、『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』でした。
ビジネスパーソンであれば、「説明」の機会からは逃れられないもの。本書は、外資系金融機関勤務の著者が、ビジネスの最前線で出会った「説明が上手い人」のテクニックをまとめたものです。著者の人生を変えてきたという説明のメソッドが惜しげなく公開されている、説明に苦手意識がある人にとっては心強い一冊です。
「『結局、何が言いたいの?』と言われなくなる方法」「『話が長い』と言われてしまう人のメソッド」など、お悩み別にテクニックが紹介されているので、自分に関連するところから読んで実践すれば、周りの反応も変わってくるかもしれません。
説明下手を卒業したいと思ったら本書をおすすめします。
「時間術」「習慣」「すぐやる」がキーワードに
今回のランキング上位には、「時間の使い方」をはじめとして、「すぐやる」ことや「やる気」など、習慣に関する書籍が多数ランクインしました。忙しい毎日の中で、より良い時間の使い方、より良い習慣を身につける必要性を多くのビジネスパーソンが感じていることが反映された結果と言えそうです。
第4位の『完訳 7つの習慣』は、習慣本の王道と言うべき一冊です。自分の内面を変えるための日々の行動の工夫が、7つの視点から具体的に整理されています。先行きが不透明な時代だからこそ、読み継がれる確かな知識が得られることが、本書が支持され続ける理由かもしれません。
『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』のようなやる気と習慣に関する本、『できる人は、「これ」しか言わない』『人は話し方が9割』といったコミュニケーション本へも、例年通り高い関心が寄せられています。
編集後記
2022年もさまざまな書籍が話題となりました。
金融業界においては、トップ3に入った書籍をはじめ、より良い習慣を求める本が多く読まれた印象です。定番ともいうべき、刊行から年月が経った要約が多く読まれていることも今年の特徴の一つと言えます。
気になる書籍がありましたら、まずは要約からチェックしていただけますと幸いです。
flier編集部
本の要約サイト「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。
flier(フライヤー):https://www.flierinc.com