FXつみたて通信 南アフリカ ランド/円
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

買いどき?指数は南アフリカ ランド/円の上昇・下落のパワーを視覚化したものです。ミニマム(MIN)はポジション保有は慎重に、マックス(MAX)はポジション保有の好機、を表しています。現況のマーケットを俯瞰しての分析であり、投資の判断はご自身でおこなっていただけます様、お願いいたします。

高金利通貨である南アフリカ ランドについて、中長期にわたり買いポジションを保有する視点で、現在を分析します。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka

目次

  • 南アフリカ ランド/円 上昇・下落のパワーバランス
  • ・パワーバランス まとめ
  • 南アフリカ ランド/円、いまが買いどき?
  • ・経済指標予定
  • ・関連レポート
  • ・関連リンク

南アフリカ ランド/円 上昇・下落のパワーバランス

南アフリカ ランド/円をトレードするうえで重要となる経済指標やイベントを個別に点検します。

南ア準備銀行は8会合連続の利上げを実施したが、利上げ幅は縮小した

1月26日の南ア準備銀行(SARB)金融政策会合で市場予想(0.50%)を下回る0.25%の利上げを実施し政策金利を7.25%とした。5人の理事のうち3人が0.25%利上げを、2人が0.50%利上げを支持した。次回会合は3月30日。

南アフリカのインフレは若干鈍化して、中銀の目標レンジに近付いた

本日、南アフリカ・2月消費者物価指数(CPI)発表!
1月の南アCPIは前年比+6.9%。2022年5月以来の7%割れとなった。2月分の市場予想は+6.8%。SARBのインフレ目標は3~6%。

1月の南ア・貿易収支は231億ランドの赤字と前年12月の50億ランドの黒字から大幅に悪化した。資源価格の低下やランド安などが要因。

1月の南ア・小売売上高は前年比-0.8%と予想(-2.0%)は上回ったものの、前月(-0.6%)よりも悪化。2カ月連続のマイナスとなった。

3月7日に発表された南アフリカ2022年第4四半期国内総生産(GDP)は前期比-1.3%と予想(-0.4%)を大きく下振れ。断続的な停電が経済に悪影響を与えている。

南アフリカでは長引く電力不足が多方面に悪影響を及ぼしている

①1月26日にSARBは0.25%に利上げ幅を縮小したことで、利上げサイクルが終盤に差し掛かっていると市場は勘案している。
②国営電力会社のエスコムの施設老朽化と整備不足による深刻な電力不足により、ラマポーザ大統領は2月9日に国家非常事態宣言を発令。
③②が起因となり大手格付け会社S&Pは3月8日に同国の格付け見通しを「ポジティブ」から「安定的」に引き下げた。今後格付けの格下げの可能性もあると指摘。

パワーバランス まとめ

SARBは1月26日の会合で8会合連続の利上げを実施。しかし利上げ幅は市場の予想を下回った。インフレ率は、8カ月ぶりに6%台へ低下。しかし、電力不足を起因とした懸念点が多く、格付け会社は格下げの可能性も指摘している。